仏壇の飾り方の基礎知識とは?宗派による違いやご本尊、仏具について解説

仏壇にはご本尊や位牌などの仏具を配置します。
しかし、多くの方は仏壇の飾り方を知らないため「どのように飾ればよいのだろう」と疑問を抱く方は少なくないでしょう。

そこで、この記事では仏壇の飾り方の基礎知識を解説していきます。
また宗派による違いやご本尊、仏具について紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

基本的な仏壇の飾り方

仏壇の飾り方は宗派によって違いがあります。
ただ、基本的な飾り方は変わりません。

ここからは、基本的な仏壇の飾り方を各段ごとに見ていきましょう。

・上段
・中段
・下段

仏壇の飾り方1.上段

仏壇の最上段にご本尊をお祀りします。
ご本尊は中央に配置しましょう。

ご本尊の左右には脇侍を安置します。
位牌はご本尊が隠れないよう、一段下に置きましょう。

仏壇の飾り方2.中段

中段の中央には仏器膳を置きます。
仏飯器は右側、茶湯器は左側に置きましょう。

左右に高月を配置します。

仏壇の飾り方3.下段

下段の左側には花立を置きます。
その隣に線香差とマッチ消を配置しましょう。

その隣に香炉、火立を置きます。
おりんは右端です。

宗派ごとのご本尊と脇侍の違い

仏壇では宗派によってお祀りするご本尊と脇侍が異なります。
宗派ごとのご本尊と脇侍の違いは、下記の表を参考にしてください。

 

宗派 ご本尊 脇侍(向かって左側) 脇侍(向かって右側)
真言宗 大日如来(だいにちにょらい) 不動明王(ふどうみょうおう) 弘法大師(こうぼうだいし)
天台宗 阿弥陀如来(あみだにょらい) 伝教大師(でんぎょうだいし) 天台大師(てんだいだいし)
臨済宗 釈迦如来(しゃかにょらい) 普賢菩薩※(ふげんぼさつ)※宗派によって異なる 文殊菩薩※(もんじゅぼさつ)※宗派によって異なる
曹洞宗 釈迦如来(しゃかにょらい) 常済大師(じょうさいだいし) 承陽大師(しょうようだいし)
日蓮宗 曼荼羅(まんだら) 大黒天(だいこくてん)もしくは鬼子母神 鬼子母神(きしぼじん)もしくは大黒天
浄土宗 阿弥陀如来(あみだにょらい) 善導大師(ぜんどうだいし) 法然上人(ほうねんしょうにん)
浄土真宗真宗大谷派 阿弥陀如来(あみだにょらい) 九字名号(くじみょうごう) 十字名号(じゅうじみょうごう)
浄土真宗本願寺派 阿弥陀如来(あみだにょらい) 蓮如上人(れんにょしょうにん) 親鸞聖人(しんらんしょうにん)

仏具の種類

仏壇を飾る際は仏具をそろえておく必要があります。
一般的な仏具と特徴はこちらの表を参考にしてください。

名称 目的や特徴
ご本尊(ごほんぞん) ・各宗派の信仰の対象となる仏様
・仏壇の最上段の中央に祀る
・仏像と掛け軸がある
脇侍(わきじ・きょうじ) ・ご本尊の次に信仰の対象となる仏像や掛け軸のこと
・ご本尊の教化を手助けする役割がある
位牌(いはい) ・故人の戒名や没年月日、俗名などが刻まれている木札のこと
・位牌には故人の魂が宿ると考えられている
仏器膳(ぶつきぜん) ・仏飯器や茶湯器を乗せるお膳のこと
・仏膳椀(ぶつぜんわん)や供養膳(くようぜん)などと呼ばれることもある
仏飯器(ぶっぱんき) ・仏飯をお供えする器のこと
・炊いたご飯を盛ってお供えする
・浄土真宗では『仏器』と呼ぶ
・仏器膳を利用すると丁寧
茶湯器(ちゃとうき) ・水やお茶をお供えするときに使う器のこと
・浄土真宗では不要
高坏(たかつき) ・お菓子や果物などを乗せてお供えする仏具のこと
・足が高いのは仏様に敬意を表すものと考えられている
・足が高いことから、仏壇が汚れずにすむ
花立(はなたて) ・花をお供えする筒状の仏具のこと
・三具足の一つ
香炉(こうろ) ・線香やお香を焚くときに使う
・三具足の一つ
火立(ひたて) ・ろうそくを立てる台のこと
・燭台とも呼ばれることもある
・三具足の一つ
おりん ・棒で叩き音を発する仏具
・邪気を払いのける、空間を清めるなどの効果があるとされている

仏壇にお供えするもの

仏壇にお供えするものは『五供』(ごく・ごくう)が基本です。
五供の内容はこちらの表にまとめました。

五供の種類 お供え物の内容
線香
灯燭(とうしょく) ろうそく
浄水(じょうすい) 水やお茶
飲食(おんじき) ご飯

仏壇のお供えに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

仏壇のお供えは何がよい?おすすめのお菓子やマナーなどの基本知識を解説

まとめ

仏壇の飾り方は各段によって配置するものが異なります。
上段はご本尊や脇侍、中段に仏飯器や茶湯器、下段は花立や香炉を置くのが一般的です。

宗派によって仏壇の飾り方に違いはありますが、基本をおさえておけば問題ないでしょう。
必要な仏具を用意して、仏壇を飾ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を監修した人

株式会社江戸や 福岡支社 営業部部長
大塚勝俊

2003年に株式会社江戸やに入社。以来、20年以上にわたり、霊園管理やご供養に関する深い知識と経験を積み重ね、多くの顧客から高い信頼を得ています。

伝統と格式を重んじながらも、供養する人もされる人も安心できる多様なサービスを提供し、現代のニーズに対応した新しい供養の形を追求しています。