お墓参りに行くときは花を持参します。
スーパーや花屋に行くと仏花として販売されており、利用した経験がある方も多いでしょう。
しかし、お墓にお供えする花を自分で選ぶとき「タブーはないのか」「適している花はどれなのか」と悩んでしまうかもしれません。
そこで、この記事ではお墓に供えてはいけない花や選び方などを解説していきます。
この記事を最後までお読みいただければ、お墓にお供えする花のことが分かりますよ。
目次
お墓に供えてはいけない花3選
まずはお墓に供えてはいけない花は下記の3種類です。
・バラ
・彼岸花
・キンモクセイ
バラ
バラは華やかな見た目で人気があります。
しかし、バラにはトゲがあるのでお供えには適していません。
彼岸花
彼岸花は秋のお彼岸の時期に鮮やかな赤い花を咲かせます。
『彼岸』という名前を見るとお供えに適しているように感じますが、彼岸花の球根には強い毒があります。
お墓はもちろん、仏壇にもお供えしない方がよいでしょう。
キンモクセイ
キンモクセイは日本の三大芳香木の一つに数えられており、秋ごろに甘い香りを放ちます。
キンモクセイの香りが好きな方もいますが、においにつられて虫が寄ってくることがあります。
また、周囲にあるお墓のことも考えると避けた方がよいでしょう。
お墓参りの花のタブー
お墓参りの花のタブーはこちらです。
・トゲのある花は避ける(例外あり)
・死を連想させる花は控える
・花粉が落ちる花はお墓が汚れてしまう
先述した『お墓に供えてはいけない花3選』と合わせて確認してください。
トゲのある花は避ける(例外あり)
トゲのある花は、取り扱いの際にケガをしてしまう可能性があるため避けてください。
なお、故人の好きだった花にトゲがある場合、トゲを取り除けば供えてもよいと考えられています。
ただしトゲを除いたとしても、元々トゲがある花はお墓に適さないと考える方もいます。
もし自分で判断ができなければ、地域の慣習に詳しい方に確認するとよいでしょう。
死を連想させる花は控える
死を連想させる花とは毒があったり、散るときに花ごとおちたりするものをさします。
見た目はきれいでも「縁起が悪い」と敬遠されています。
花粉が落ちる花はお墓が汚れてしまう
お墓に花粉が付くと落ちにくく、汚れが目立ってしまいます。
さらに周囲のお墓に花粉がとんでしまう可能性もあるため、避けた方が賢明です。
お墓参りに関する記事はこちらで詳しく解説しています。
お墓参りは一人で行ってはいけないのか?気をつけたいマナーや作法についても解説
お墓に供えるのに適している花8選
お墓に供えるのに適している花はこちらの8種類です。
・菊
・カーネーション
・キンセンカ
・スターチス
・リンドウ
・グラジオラス
・トルコキキョウ
・アルストロメリア
菊
お供えとして選ばれることの多い花は菊です。
菊は古くから仏花として知られており、花もちがよく、花びらが散りにくい特徴があります。
また、菊は一年を通して手に入りやすく、用意しやすい点も便利です。
カーネーション
カーネーションは母の日にプレゼントするイメージが強いかもしれません。
しかし、カーネーションは菊と同じように年間を通して生産されていることから、お墓に供える花としても人気があります。
なお、白いカーネーションは亡くなった母親を偲んで贈る花とされています。
キンセンカ
キンセンカは花もちがよく、お供えの花に適しています。
「別れの悲しみ」や「寂しさ」といった花言葉があるため、故人に供える花としてもおすすめです。
スターチス
スターチスは一年草で白色や紫色、ピンク色の小ぶりな花をつけます。
花屋で見かけることが多く、花がまとまって咲くので見栄えがよいです。
また花もちがよいため、ドライフラワーでもよく使われます。
スターチスの花言葉は「途絶えぬ記憶」や「変わらぬ心」です。
乾燥しても色が変わらないことが由来だそうですが、お墓に供える花としてもぴったりの花言葉ですね。
リンドウ
紫色や水色の花が咲くリンドウは茎が固く、花もちがよいのでお墓に供える花に最適です。
さらに縦に長いため、好きな場所でカットしても花が楽しめます。
リンドウの開花時期は6月~9月頃です。
そのためお盆やお彼岸によく供えられます。
グラジオラス
グラジオラスは6月~9月頃に赤色や黄色などの花を咲かせます。
色鮮やかなので、ほかの花と組み合わせるときれいに見えるでしょう。
また比較的長持ちするため、お供えに適している花といえます。
トルコキキョウ
トルコキキョウは花もちがよく、見た目のよさからお墓にお供えする花として選ばれるようになりました。
年中流通している花で手に入りやすいです。
6月~8月頃が旬の花なので、お盆に適しています。
アルストロメリア
アルストロメリアは花束でよく利用されます。
白色やピンク色など花の色が豊富で、花もちがよいです。
仏花としてほかの花と一緒に販売されていることが多く、手に入りやすい特徴があります。
お墓が新道なら榊が適している
お墓が仏教であれば、先述した花を選んで持参してください。
もしお墓が新道の場合は榊を選んでください。
榊の漢字を見ると『木』と『神』によって構成されており、神様に捧げる木として最適です。
古くから神事に用いられてきた木として知られています。
お墓に供える花は造花でもよいのか
お墓に供える花は造花でも構いません。
生花をお墓に供えたままにしておくと、花びらが散ってしまい掃除の手間がかかります。
通える距離にお墓があれば問題ないのですが、遠方に住んでいると掃除に行くのも大変です。
造花であれば枯れる心配がなく、年中きれいな花を楽しめます。
ただし、造花よりも生花が好ましいと考える方や地域もあるため、一概によいとは言い切れません。
お墓に同行する方がいれば確認しておくと安心です。
お墓に供える花の選び方3選
お墓にお供えする花は、下記の3つの選び方を参考にしてください。
・故人が生前好んでいた花を選ぶ
・仏花用として販売されている花を選ぶ
・1束500円から1,000円を目安にする
故人が生前好んでいた花を選ぶ
基本的には故人が生前好きだった花を選ぶとよいでしょう。
バラのようにトゲがある花も、トゲを除去して供えれば問題ありません。
ただ『お墓参りの花のタブー』で説明したように毒を持っている、花粉が多いなどの特性がある花は避けてください。
仏花用として販売されている花を選ぶ
花の種類は多く、自分で選ぶとなると迷ってしまうかもしれません。
そのようなときは、仏花用として販売されている花を選ぶと間違いがありません。
色合いや本数などを調整して販売しているため、マナー違反になる心配は不要です。
1束500円から1,000円を目安にする
花の値段は安いものもあれば高いものもあります。
お供えする花は1束500円から1,000円を目安にしてください。
お盆やお彼岸など、お墓参りをする方が増える時期にはさらに値上がりする傾向があります。
あくまでも目安として考えておけば、お供え用の花選びがスムースに進められるでしょう。
お墓にお供えする花はどこで買えばよいのか
お墓にお供えする花は、生花店やスーパーマーケット、ホームセンターなどで販売されています。
また、霊園に併設されている売店で売られているケースもあります。
先述したように、1束500円から1,000円程度を目安に選ぶとよいでしょう。
のちほど説明しますが、左右対称になるように花をお供えするため、2束購入します。
お墓に花をお供えするときのポイント3選
お墓参り用の花を選んだあとは、お墓にお供えしましょう。
お墓に花を供えるときのポイントは、下記の3つです。
・左右対称になるように飾る
・花の本数は奇数でそろえる
・故人の亡くなった日によって花の色を変える
左右対称になるように飾る
お墓には左右に花立てが用意されているので、左右対称になるように花をお供えしましょう。
花立てに入る花の本数はさほど多くありません。
事前に、どれくらいの花が入るのかを確認しておくと確実です。
花の本数は奇数でそろえる
花の本数は3・5・7と、奇数でそろえるのが基本です。
偶数は中国における陰陽道では弔事とされているため、好ましくありません。
故人の亡くなった日によって花の色を変える
お供えする花は白色や赤色、黄色に紫色などの色がよく使われます。
色の組み合わせも花の本数と同じように、奇数でそろえるようにしましょう。
ただし、故人が亡くなって日が浅い場合は、白色や紫色を基調とした淡い色を選んでください。
お墓参りの際、お供えした花は持ち帰って問題ありません。
ただし、霊園や寺院墓地の方針により異なるため、確認しておくとよいでしょう。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
お墓参りの花は持ち帰りするべき?お供え物は花だけでもいいの?
まとめ
トゲがある、死を連想させるなどの特徴がある花は、原則としてお墓に供えてはいけません。
具体的にはバラや彼岸花、キンモクセイなどは選ばない方がよいでしょう。
お供えする花は菊やカーネーション、キンセンカなどがおすすめです。
もし自分で選ぶのがむずかしければ、仏花として売られている花セットの購入をおすすめします。
お供えのマナーやタブーなどに気をつけて、故人が喜びそうな花を選んでみてはいかがでしょうか。
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