お墓のカロートは自分で開けてもよい?開け方と注意点を解説

お墓のカロートは遺骨を納骨するスペースです。
納骨や墓じまいの際にお墓のカロートを開けるのですが、石材店に依頼して開閉するケースが多いです。
では、お墓のカロートは自分で開けてもよいのでしょうか。

この記事では「お墓のカロートは自分で開けてもよいのか」という疑問について解説していきます。
また、お墓のカロートの開け方と注意点などにも言及していくので、墓じまいや納骨の計画がある方はぜひ参考にしてくださいね。

目次

お墓のカロートは自分で開けてもよいのか

結論からお伝えすると、お墓のカロートは自分で開けても問題はありません。

ただお墓のカロートの蓋は非常に重く、ひとりで作業をすると、腰を痛めてしまうかもしれません。
蓋を動かす際は、必ず複数人で作業しましょう。

また、お墓のカロートを開ける許可を必要としている霊園やお寺もあります。
お墓のカロートを開ける際は、事前に霊園やお寺に確認しておくとよいでしょう。

お墓のカロート内部は湿度が高いです。
湿度が高い状態が続くと、結露が発生して水が溜まっていきます。
結露を放置しておくとお墓自体の傷みにつながり、さらに骨壺内の遺骨が水に浸ってしまう可能性があります。

そのため、お墓のカロートを開けて、定期的な換気や清掃をおこなうとよいでしょう。

お墓のカロートについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
お墓のカロートとは?種類や内部の構造、費用相場について解説

お墓のカロートの開け方

お墓のカロートの開け方は、種類によって異なります。
お墓のカロートを開ける際、開け方が分からなければ困ってしまうでしょう。
どちらのお墓のカロートを開けるのか、事前に確認しておきましょう。

・地下カロート
・地上カロート

お墓のカロートの開け方1.地下カロート

地下カロートを開ける際は、はじめに香炉を移動します。
すると、拝石と呼ばれる蓋が見えてくるので、こちらを持ち上げます。

拝石は水の侵入を防ぐために、コーキングされているケースが多いです。
カッターなどでコーキングを切り、拝石を持ち上げましょう。

拝石は数10kgの重量があり、非常に重いです。
ひとりで持ち上げようとすると、腰を痛めてしまったり、拝石を落として破損させてしまったりするおそれがあります。

地下カロートを開けるときは、思わぬケガや破損を予防するためにも、複数人で拝石を持ち上げるとよいでしょう。
また、地下カロートを開けられないと感じたときは、石材店に依頼することをおすすめします。

お墓のカロートの開け方2.地上カロート

地上カロートは、地上に箱型のカロートが設置されています。
扉は観音開きとなっており、スライドさせるだけで開閉が可能です。

地下カロートよりも開けやすいので、力のない方の開閉も容易です。

お墓のカロートがないケース

カロートがないお墓は明治時代に建てられています。
当時は『火葬禁止令』が出されたため、土葬されていました。

カロートがないお墓は、下記の2種類のケースがあります。

・お墓の下に遺骨を埋葬している
・土が盛り上がった下に埋葬されている

土葬されている場合は、パワーショベルで掘り進めていくと遺骨が取り出せます。
遺骨を傷つけないように、慎重な作業が求められます。
遺骨が出てきたら、手作業で回収しましょう。

お墓のカロートを開ける際の注意点5選

先述したように、地下カロートの蓋である拝石は非常に重いため、思わぬケガを負ってしまう可能性があります。
下記で解説する注意点を確認したうえで、お墓のカロートを開けると安心です。

・汚れてもよい服を着用しておく
・滑り止め付きの軍手を用意する
・頑丈な靴を履く
・複数人で作業する
・無理をしない

お墓のカロートを開ける際の注意点1.汚れてもよい服を着用しておく

お墓のカロートを開ける際は、カロート内の掃除をするケースが多いです。
また、カロート周辺が汚れていることも考えられます。

そのため、汚れても構わない服を着用しましょう。

お墓のカロートを開ける際の注意点2.滑り止め付きの軍手を用意する

カロートの蓋である拝石は数10kg程度の重量があり、非常に重いです。
素手で持ち上げると手を滑らせてしまい、拝石を落としてしまう可能性があります。
拝石が落ちてしまうと、破損してしまうかもしれません。
また、手をケガしてしまう危険性もあります。

お墓のカロートを開ける作業時は、軍手の着用をおすすめします。
できれば、滑り止めが付いている軍手を用意しておきましょう。

 

お墓のカロートを開ける際の注意点3.頑丈な靴を履く

先述したように、お墓のカロートは重量があります。
誤って足元に落としてしまうと、骨折してしまうかもしれません。

安全性を高めるために、頑丈な靴を履いて作業をしましょう。
先芯の入った安全靴があれば、より安全な作業ができます。

夏場の暑い時期は、サンダルや下駄を履く方も多いです。
しかし、お墓のカロートを開けるときは、安全な靴に履き替えてください。

お墓のカロートを開ける際の注意点4.複数人で作業する

お墓のカロートの蓋は重く、ひとりで作業するのは大変です。
できるだけ、複数人での作業をおすすめします。

お墓のカロートを開ける際の注意点5.無理をしない

お墓のカロートを開ける作業は、何度もおこなうものではありません。
カロートの蓋の開け方が分かっていても、開かない可能性があります。

無理に開けようとすると、カロートの蓋が破損してしまうかもしれません。
お墓のカロートの蓋が開かないときは無理をせず、石材店に依頼しましょう。

関連記事はこちらです。

墓石に使われる石材店・石材屋をお探しの方必見!石材の種類や価格について解説します

お墓のカロートを開けた際におこなうこと3選

お墓のカロートを開ける機会は、そう多くはありません。
そのため、お墓のカロートを開けたときは、下記の作業をおこないましょう。

・カロート内部の空気を入れ替える
・骨壺内に溜まった水を抜く
・カロート内を清掃する

お墓のカロートを開けた際におこなうこと1.カロート内部の空気を入れ替える

お墓のカロートは蓋で密閉されています。
お墓のカロート内部は湿度が高いので、カビが発生しやすいです。

お墓のカロートを開けたときはしばらくそのままにしておき、空気を循環させましょう。
湿った空気を追い出すことで、カビの発生を防げます。

お墓のカロートを開けた際におこなうこと2.骨壺内に溜まった水を抜く

お墓のカロート内部は湿度が高く、骨壺内に水が溜まりやすい環境です。
骨壺内に水が溜まった状態が継続すると、カビが生える可能性が高まります。
骨壺内に溜まった水を抜き、乾燥させましょう。

水抜きをする際は、骨壺内の遺骨が出ないように蓋をおさえ、ゆっくりと横に倒していきます。
時間をかけて、慎重におこないましょう。

お墓のカロートを開けた際におこなうこと3.カロート内を清掃する

お墓のカロート内部はカビが発生しやすいです。
また、クモの巣が張っているかもしれません。

タオルを使って、お墓のカロート内部をきれいに拭きましょう。

まとめ

お墓のカロートは自分で開けても問題はありません。
ただ、お墓のカロートの蓋である拝石は数10kgの重さがあり、持ち上げるのは大変です。
汚れてもよい服や滑り止めのある手袋を着用し、複数人で作業しましょう。

もし開けられそうにないときは、無理をしないことが重要です。
石材店に依頼すれば、お墓のカロートを開けてもらえます。

お墓のカロートを開けた際は、空気を入れ替えて清掃をします。
骨壺内に溜まった水を抜くことも、忘れずにおこないましょう。

お墓のカロートを開ける機会は、そう多くはありません。
事前に開け方を確認しておき、安全面に配慮して慎重に作業をおこないましょう。

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この記事を監修した人

株式会社江戸や 福岡支社 営業部部長
大塚勝俊

2003年に株式会社江戸やに入社。以来、20年以上にわたり、霊園管理やご供養に関する深い知識と経験を積み重ね、多くの顧客から高い信頼を得ています。

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