手元供養とは?やり方やメリット、注目されている理由について解説


故人を身近に感じられる供養方法に『手元供養』があります。手元供養という供養方法を聞いたことはあるものの、詳しく知らない方も多いでしょう。

この記事では、手元供養とはどのような供養方法なのかを解説していきます。
手元供養について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

手元供養とは?


手元供養とは、遺骨や遺灰を手元で保管して供養をする方法です。
故人を感じながら供養できるため、近年人気が高まっています。

手元供養が注目されている理由


手元供養が注目されている理由には、下記の2つがあります。

  • お墓の承継がむずかしくなった
  • 供養に対しての価値観が変化している

お墓の承継がむずかしくなった

近年では、少子高齢化が加速しています。子どもがいない家が増えており、お墓の承継がむずかしくなっているケースが増加していることが理由のひとつです。
また、地方から都市部に転居すると、お墓を承継することがむずかしくなります。そこで手元供養を選択すれば、場所を気にせずに供養ができるのです。

供養に対しての価値観が変化している

手元供養が広まり始めたのは、2000年代からだといわれています。供養に対しての価値観が少しずつ変化しており、柔軟な供養方法が選ばれるようになりました。
樹木葬や散骨などの新しい供養方法とともに、手元供養も注目されるようになりました。

手元供養のメリット


手元供養のメリットには、下記の3つがあります。

  • 故人を身近に感じられる
  • 保管場所に困らない
  • デザイン性の高い手元供養品を選べる

ひとつずつ解説していきます。

故人を身近に感じられる

手元供養を選択すると、遺骨や遺灰を自宅で管理することとなります。
お墓参りに行かなくても、故人を身近に感じられることがメリットです。また、故人に見守られている安心感を得られることも魅力的です。

保管場所に困らない

手元供養では、ミニ骨壺やアクセサリーなどの中に、遺骨や遺灰などをおさめます。
適切な手元供養の方法を選択すれば、住居に保管場所がなくても、さほど困ることはないでしょう。

デザイン性の高い手元供養品を選べる

手元供養には、さまざまな手元供養品があります。遺骨や遺灰がおさめられているようには見えない手元供養品を選べば、リビングに置いても違和感がありません。
故人と常に一緒にいたい方は、デザイン性の高い手元供養品を選んで身に着けることも可能です。

手元供養のデメリット


手元供養には、多くの魅力的なメリットがあります。しかし、知っておきたいデメリットも存在するので、必ず確認しておきましょう。

手元供養のデメリットには、下記の3つがあります。

  • 家族や親族からの理解を得られない可能性がある
  • 遺骨や遺灰を管理できなくなったときの対処法を考えておく必要がある
  • 紛失するリスクがある

家族や親族からの理解を得られない可能性がある

手元供養は比較的新しい供養方法です。手元供養について、詳しく理解していない方もいるでしょう。
そのため、手元供養を提案した際、家族や親族からの理解を得られない可能性があります。
まずは、手元供養は新しい供養方法であることを伝え、少しずつ理解してもらえるように話し合いをしましょう。

遺骨や遺灰を管理できなくなったときの対処法を考えておく必要がある

手元供養を選択すると、遺骨や遺灰を管理するのは自分です。自分にもしものことが起きた場合、遺骨や遺灰の管理がむずかしくなるケースが考えられます。遺骨や遺灰を、そのまま処分することはできません。
遺骨や遺灰を管理できなくなったときの対処法を考えておく必要があります。

紛失するリスクがある

遺骨や遺灰を、小さなアクセサリーに加工することもできます。常に身につけられるのはアクセサリーの大きなメリットですが、紛失するリスクもあります。
紛失をしないように、事前に管理方法を決めておくと安心です。

手元供養のやり方


手元供養のやり方は、こちらの手順を参考にしてみてください。

  1. 家族や親族の理解を得る
  2. 手元供養の方法を選択する
  3. 安置場所を決める
  4. 手元供養品を選択する

それぞれの内容を順番に見ていきましょう。

1.家族や親族の理解を得る

まずは、家族や親族の理解を得ることが大切です。手元供養の説明をして、少しずつ理解を深めてもらいましょう。家族や親族の理解を得られないまま、手元供養をしてしまうのは避けてください。のちのち、重大なトラブルとなる可能性があります。

関連記事はこちらです。
お墓の親族トラブルの内容と対処法を紹介します【墓じまい・永代供養・承継】

2.手元供養の方法を選択する

続いて、手元供養の方法を選択します。手元供養の方法には、下記の2つがあります。

  • 分骨:故人の遺骨を2つ以上の場所におさめること
  • 全骨:遺骨のすべてを保管すること

関連記事はこちらです。
分骨とは?分骨する理由や方法、注意点を解説します【手元供養・散骨】

3.安置場所を決める

遺骨を安置する場所を決めます。リビングや寝室など、自分が希望する場所を選びましょう。

4.手元供養品を選択する

手元供養品を選択します。好みや目的に応じた手元供養品を選びましょう。
主な手元供養品には、下記の3つがあります。

  • ミニ骨壺
  • アクセサリー
  • ミニ仏壇

まとめ


手元供養とは、遺骨や遺灰を手元で保管して供養をする方法のことです。お墓の承継がむずかしくなったり、供養に対しての価値観が変化したりしていることが、手元供養が注目されている理由です。

手元供養のメリットには、故人を身近に感じられることや、保管場所に困らないことなどがあります。一方で、家族や親族からの理解を得られない可能性があることや、遺骨や遺灰を管理できなくなったときの対処法を考えておく必要があることなどがデメリットです。
手元供養の内容を把握したうえで、選択してみてはいかがでしょうか。

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この記事を監修した人

株式会社江戸や 福岡支社 営業部部長
大塚勝俊

2003年に株式会社江戸やに入社。以来、20年以上にわたり、霊園管理やご供養に関する深い知識と経験を積み重ね、多くの顧客から高い信頼を得ています。

伝統と格式を重んじながらも、供養する人もされる人も安心できる多様なサービスを提供し、現代のニーズに対応した新しい供養の形を追求しています。