四十九日法要という言葉は聞いたことはあるものの、詳しく知らない人もいるのではないでしょうか。
この記事では四十九日法要について解説します。
・四十九日法要とはどんな儀式なのかわからない
・四十九日法要を執り行うことになったので、流れを知っておきたい
・四十九日法要の費用はいくらかかるのか知りたい
などの疑問を解決する情報をまとめているので、参考にしてください。
四十九日法要とは
四十九日法要とは故人の命日から数えて、49日後に行われる法要のことです。
人は亡くなってから49日までの間、7日ごとに裁きを受けます。
49日目が最後の審判日で最も重要だと考えられており、四十九日法要を行うことで極楽浄土に行ける後押しをするのです。
また、四十九日は喪に服していた遺族が日常生活に戻る『忌明け』とされています。
四十九日法要の流れ
四十九日法要の流れを知っておけば、慌てる心配がありません。
事前に流れを確認しておきましょう。
四十九日法要は以下の流れで進行します。
①一同着席
②僧侶入場、開式のあいさつ
③読経、焼香
④読経法話、僧侶退場
⑤施主のあいさつ、会食
⑥引き出物を渡す
①一同着席
故人と血縁関係の濃い順番で着席します。
施主は僧侶の後ろに座ってください。
②僧侶入場、開式のあいさつ
僧侶が入場したあとに、施主があいさつを行います。
どのようなあいさつを行えばよいのか分からない人は、下記で例文を紹介しているので参考にしてください。
施主のあいさつ例
「本日はお忙しい中、ご参列いただきましてありがとうございます。
只今より、故〇〇(故人の名前、戒名)の四十九日法要をはじめさせていただきます。
それでは△△様(僧侶の名前)、どうぞよろしくお願いいたします」
③読経、焼香
僧侶の読経のあとに焼香を行います。
焼香の順番は施主からはじまり、故人と関係が近い人から行ってください。
焼香の種類
焼香には
・立礼焼香
・座礼焼香
・回し焼香
の3種類があります。
立礼焼香とは立って行う焼香のことです。
順番がきたら焼香台の前に立ち、焼香を行います。
座礼焼香は立たずに座ったままで行う焼香のことです。
椅子がない場合や、会場が和室などのケースで行われます。
焼香台までは膝をついて移動する『膝行(しっこう)』と『膝退(しったい)』を行います。
焼香台までの距離が遠い場合は、途中まで中腰で移動してください。
回し焼香とは自宅で法要を行う場合など、会場のスペースが狭いときに行う焼香です。
お盆などに香炉と抹香が乗せられてくるので、軽く一礼して受け取ったあとに焼香を行ってください。
焼香のやり方
焼香台の右手側に抹香、左手側に香炉が置かれています。
①抹香を右手の親指と中指、人差し指の3本でつまむ
②抹香をつまんだまま、指を額に押しいただく
③押しいただいた抹香を香炉にそっと移す
抹香を香炉にくべる回数は宗派によって異なります。
事前に確認しておくと安心です。
④法話、僧侶退場
焼香が終わったあとは僧侶による法話があります。
法話とは仏教の教えに基づいた話を、わかりやすく聞かせることです。
僧侶の体験談だったり、世間のニュースを引用したりと、仏教になじみのない人でも聞きやすいように話してくれます。
決して難しくはないので、興味をもって耳を傾けてください。
法話を話し終えると僧侶は退場します。
納骨式がある場合はお墓に移動し、開眼供養や納骨を行います。
⑤施主のあいさつ、会食
すべての法要が終わると会食です。
会食をはじめる前に、施主のあいさつがあります。
会食を行わない場合は、お弁当やお酒などを持ち帰ってもらいましょう。
施主のあいさつ例
「本日はお忙しい中、〇〇(故人の名前)のためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。
無事に四十九日法要を終えることができ、〇〇も安心していることでしょう。
ささやかではございますが、食事をご用意させていただきました。
〇〇の思い出話を聞かせていただけたら幸いです。」
⑥引き出物を渡す 、締めのあいさつ
会食が終わる前に引き出物を渡します。
最後に施主が締めのあいさつをして、四十九日法要はお開きです。
施主のあいさつ例
「そろそろお時間になりますので、お開きとさせていただきます。
これからも変わらぬご指導のほど、よろしくお願いいたします。
心ばかりの品をご用意したので、お帰りの際はお忘れのないようにお持ち帰りください。
本日は誠にありがとうございました。」
四十九日法要にかかる費用
四十九日法要では以下の費用がかかります。
・引き出物
・会場の使用料
・御車代
・御膳料
・お布施
それぞれ見ていきましょう。
引き出物
費用の相場:3千円~5千円
地域によって多少異なります。
想定するお供え物の金額の半額をお返しする『半返し』が基本です。
参列者が持参するお供え物は5千円〜1万円といわれています。
場合によって3分の1をお返しするケースもあります。
よく選ばれるのが消耗品です。
『消え物』と呼ばれ、いつまでも形に残らないものが適しています。
たとえば
・食料品
・洗剤
などです。
また、できるだけ重たくないものを選ぶと、持ち帰るときに負担にならないため重宝されるでしょう。
会場の使用料
費用の目安:3万円~5万円
四十九日法要を自宅で行わず、セレモニーホールやホテルなどを借りる場合は、施設使用料がかかります。
会場の利用時間や料理の手配の有無などで料金が異なります。
設備がそろっているため、事前準備が必要ありません。
御車代
費用の相場:5千円~1万円
僧侶が自家用車を運転したり、バスやタクシーを利用したりして来場した際に渡します。
ただし、遺族側が送迎費用の負担を行った場合は不要です。
御膳料
費用の相場:5千円~1万円
僧侶が会食に来ない場合や、会食自体がないときに手渡します。
お布施
費用の相場:3万円~5万円
葬儀で渡した金額の10%〜20%を目安に包む場合が多いです。
お布施に包む費用相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
四十九日法要は故人の命日から49日後に行われる法要をさします。
49日目が最後の審判の日のため、四十九日法要を行って極楽浄土に行ける後押しをするのです。
四十九日法要は流れが決まっています。
どのように行うのか理解しておけば、慌てずに執り行えるでしょう。
もし迷った場合は、この記事を参考にしてください。
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