墓石に使われる代表的な石材は?国産と外国産の人気墓石を紹介します【黒御影石・赤御影石・天山】

お墓を建てる際に考える内容の一つが墓石の種類です。
墓地に行くと、さまざまな墓石が使われていることに気がつく方は多いのではないでしょうか。

墓石は国産と外国産の石材をあわせると、300種類近くあるといわれています。
石材の種類が多すぎるため、どの墓石がよいのか分からずに迷ってしまう方も少なくありません。

この記事では墓石に使われる代表的な石材の種類について解説します。

目次

墓石に使われる代表的な石材は5種類

墓石に使われる代表的な石材は下記の5種類です。

・花崗岩
・安山岩
・閃緑岩
・斑レイ岩
・凝灰岩

それぞれの石材について見ていきましょう。

墓石に使われる代表的な石材1.花崗岩

花崗岩は(かこうがん)は墓石に使われる代表的な石材です。
地下の深いところで高圧を受けてゆっくり冷却したもので、大規模な塊になっており結晶で形成された火成岩です。

世界中に分布していて、日本では福島県や香川県、茨城県などが代表的な産地です。

含まれる鉱物の種類によって色や硬度などが異なります。

花崗岩は緻密で硬く、風化に強い特徴があります。
日本のように四季があり、環境の変化が激しい気候にはもってこいの石材といえるでしょう。

墓石に使われる代表的な石材2.安山岩

安山岩(あんざんがん)はマグマが急速に冷え固まった火山岩で、十分に結晶していません。
花崗岩に次いで墓石に使われます。

神奈川県産の『本小松石』や宮城県産の『伊達冠石』が有名です。

墓石に使われる代表的な石材3.閃緑岩

閃緑岩(せんりょくがん)はマグマが地下深くでゆっくりと時間をかけて冷え固まった深成岩です。

硬く劣化に強いため風化しづらく、墓石に向いています。
磨くと光沢が出るので、高級感のある墓石に仕上げたい方におすすめです。

国内での採石量は非常に少なく、高価な石材として知られています。
岡山県産の『矢掛青石』が有名です。

墓石に使われる代表的な石材4.斑レイ岩

斑レイ岩(はんれいがん)は閃緑岩と同じ深成岩の一種です。
閃緑岩よりも黒みが強く『黒御影石』とも呼ばれます。

風化に強く長持ちする点が特徴です。
石の種類にもよりますが、磨くと光沢が出やすく高級な印象を与えます。

福島県産の『浮金石』や『中山石』が有名です。

墓石に使われる代表的な石材5.凝灰岩

凝灰岩(ぎょうかいがん)は堆積岩の一種で噴火の時に細かく砕けた石が、地表や水の中に積り重なって長い年月かかって固まってできた岩石のことです。
白色や暗緑色、赤色などのさまざまな色があります。

軽くて柔らかい特徴があり『大谷石』や『十和田石』などが知られています。

代表的な国産の石材5選

現在、墓石に使われる国産の石材の割合は2割程度といわれています。

外国産の石材と比べて高価なものもありますが、品質の高さは特筆すべき点です。
また、長年墓石として選ばれてきた実績があるため、国産の石材を使いたいと考える方は多くいます。

墓石に使われることが多い国産の石材は以下のとおりです。

・庵治石
・大島石
・浮金石
・本小松石
・真壁石

産地や特徴などを紹介していきます。

代表的な国産の石材1.庵治石

庵治石(あじいし)は香川県産です。
グレー系の色目が特徴で、国内でも最高峰とされる石材といわれています。

吸水率が低く硬度が高いため、長年にわたって品質が維持されやすいです。
希少価値が高いので高額になりますが、最高級の墓石を選びたい方におすすめします。

代表的な国産の石材2.大島石

大島石(おおしまいし)は愛媛県産です。
グレー系の色目が年月を経過すると、徐々に青みがかっていきます。

吸水率が低いため、湿度の高い日本の気候にあった石材といえるでしょう。
耐久性に優れており、経年劣化もしづらいです。

おもに西日本で人気があります。

代表的な国産の石材3.浮金石

浮金石(うきがねいし)は福島県産です。
金色の斑点がちりばめられたような外観で、高級感があり美しく人気があります。

採石量は少なく希少価値が高いので、高級墓石として知られています。
関東地方を中心に人気の高い石種です。

代表的な国産の石材4.本小松石

本小松石(ほんこまついし)は神奈川県産です。
庵治石と同じく最高級品の一つとして人気があります。

耐久性があり欠けにくく丈夫なので、墓石に適している石材の一つです。
淡い緑色をしていますが年月がたつにつれて色変わりしていきます。

代表的な国産の石材5.真壁石

真壁石(まかべいし)は茨城県産です。
白とグレーが混ざり合ったような色をしています。

採石量が多く手に入りやすいので、比較的安価です。
また変色がしにくいことから、当初の色合いを長く保ちたい方に向いています。

代表的な中国産の石材3選

国土の広い中国では多くの石材が採石されています。
石材のバリエーションの多さと、安価な価格が人気の理由です。

中国産で墓石によく使われる石材はこちらの3種類です。

・G623
・AG98
・G663

代表的な中国産の石材1.G623

G623(じーろくにーさん)は福建省産です。
中国産の墓石として最も知られている石材の一つで、日本でもよく使われています。

経年劣化が少なくサビも出ないため、品質が安定している点が好評を得ています。
現在は安価で手に入りやすいですが、採石場が閉鎖される話が浮上しており、今後は価格が上がるかもしれません。

代表的な中国産の石材2.AG98

AG98(えーじーきゅうはち)は福建省産です。
日本の大島石に似ていることから人気を集めています。

白とグレーが混ざりあった色で、白い墓石を探している方におすすめです。
吸水率が高いため、年月がたつと色が変化する可能性があります。

代表的な中国産の石材3.G663

G663(じーろくろくさん)は福建省産です。
ピンク色が特徴で、洋型の墓石によく使われています。

比較的手に入りやすく購入しやすい墓石のひとつでしたが、G663の採石場が閉鎖したといわれており、値段が上がっています。

代表的なインド産の石材2選

インド産の石材は黒御影石の種類が豊富です。
品質の高さとつやのよさが好評を得ており、上質な黒御影石の産地として知られています。

インド産で人気の高い石材はこちらです。

・クンナム
・アーバングレー

代表的なインド産の石材1.クンナム

クンナムはデカン高原から採掘されています。

インド産の黒御影石といえばこちらです。
変色せず品質も変わりにくいといわれています。

最高品質の黒御影石をお求めの方におすすめです。

代表的なインド産の石材2.アーバングレー

アーバングレーはムドゥガル地方で採掘されています。
グレー系の色調は落ち着いた印象です。

吸水率も低く、水シミができる心配も少ないため、見栄えが悪くなりません。
磨くとガラスのような光沢が出るので、高級感がありつやも落ちにくいです。

その他の国の石材2選

中国やインドのほかには、スウェーデンや南アフリカなどが知られています。

 

・スウェーデンマホガニー
・インパラブルー

その他の国の石材1.スウェーデンマホガニー

スウェーデンマホガニーはスウェーデンのスモーランド地方で採石されています。

赤色の墓石は種類によっては色が主張しすぎてしまう石種もありますが、スウェーデンマホガニーは茶色がかっているので、柔らかな印象で使いやすいです。

その他の国の石材2.インパラブルー

インパラブルーは南アフリカ共和国のラステンバーグ市から採石されています。

青い結晶が宝石のように見えるため、とても奇麗です。
結晶が大きなものほど好まれますが、費用も高額になります。

吸水率は低く硬い石質です。

まとめ

墓石に使われる石材は300種類あるといわれています。
花崗岩をはじめ、安山岩や閃緑岩などが選ばれています。

国産の石材は人気がありますが、すべての品質が高いわけではありません。
インド産のクンナムのように、高品質の石材も採石されています。

産地や値段にとらわれず、ご自身の理想に合った墓石を選ばれてはいかがでしょうか。

墓石の種類に迷ったら福岡にある油山平成御廟へ

油山平成御廟では中国産やインド産、佐賀県産の石を取り扱っています。
取り扱いのある石種はこちらです。

・紅麗(こうれい):淡いピンクの石目がきれいで、外柵材として多く用いられる
・白麗(はくれい):代表的な中国産の白御影
・新天光(しんてんこう):石目が細かく色調も落ち着いた白系で人気がある
・桃山(ももやま): 鮮やかな桜色で女性に人気が高く、洋型石碑に多く用いられる
・紫光(しこう):黒系で細やかな石目で、落ち着きのある印象を与える
・インド(いんど):黒地に小さい緑の石目がある
・天星(てんせい):白い斑点が夜空に浮かぶ星のような印象を与えます
・緑雲(りょくうん):インド材のグリーン系で代表的な石
・黒御影(くろみかげ):インド黒と呼ばれる代表的な黒石で吸水率が低い
・天山(てんざん):佐賀県で採掘され、吸水率が低く経年変化が少ない

墓石の種類にお困りであれば、経験豊富なスタッフが対応させていただきます。

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