自分たちのお墓のことを考えた際、気になるのは承継問題です。
「せっかくお墓を建てても、後継ぎが見つからないのでは本末転倒だ」と考える方もいるでしょう。
近年の少子高齢化により、一世帯当たりの出生率が低下しています。
中には娘しかいない世帯も珍しくありません。
では娘しかいない家でもお墓は建てられるでしょうか?
おすすめの供養方法やお墓の承継問題についても解説するので、娘がいる方はぜひ参考にしてください。
娘しかいないけどお墓は建ててもよい?
結論からお伝えすると、娘しかいなくてもお墓は建てても問題ありません。
おそらくこのような疑問を抱えている方は、お墓の後継ぎを心配している方だと推測します。
お墓の承継者については民法第897条によって、下記のように定められています。
”(祭祀に関する権利の承継) 第八百九十七条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。 2.前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。 |
出典:民法 – e-Gov法令検索(明治二十九年法律第八十九号)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
お墓の承継者については性別の記載がなく、慣習にしたがって被相続人が指定するとあります。
つまり、お墓の承継者は女性でも問題ありません。
娘しかいない家のおすすめの供養方法7選
娘しかいない家のおすすめの供養方法を7つ紹介します。
おすすめの供養方法1.樹木葬
樹木葬は墓石を使わずに樹木をシンボルとして使用する方法です。
樹木葬は主に下記の2種類があります。
メリットとデメリットをまとめました。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
里山型 |
|
市街地から遠い場所にあり、交通手段の確保が必要 |
公園型 |
|
花が咲いていない季節は寂しく見えることも |
樹木葬についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
おすすめの供養方法2.納骨堂
納骨堂とは屋内に遺骨をおさめるスペースを設けた施設のことです。
納骨堂の種類とメリット・デメリットはこちらを参考にしてください。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
位牌式 | 納骨堂の中でも安価で利用できる | 位牌を並べるスペースしかなく、写真や思い出の品などは並べられない |
ロッカー式 | ロッカーに入る大きさであれば、思い出の品を入れられる | 遺骨をおさめる人数が増えそうな場合は、対応できなくなる可能性がある |
仏壇式 | 位牌式やロッカー式よりも遺骨を多くおさめられる | 費用は割高になる傾向がある |
自動搬送式納骨堂 | 都心や市街地などの立地がよい場所に建てられ、交通アクセスがよく便利 | 急なメンテナンス時はお参りができないこともある |
墓石式 | 一般的なお墓と同じような感覚で利用できる | 納骨堂の中では最も高 |
納骨堂についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
おすすめの供養方法3.永代供養墓
永代供養墓とは一般的なお墓に永代供養がついています。
先述したように、娘でもお墓の承継者になれます。
しかし、嫁いでしまったり、お墓の承継者にならないと断られる可能性も否定できません。
永代供養がついていれば、遺骨は一定期間が経過したあとに合祀墓にうつされるため、承継者の心配をしなくてもすむでしょう。
おすすめの供養方法4.合祀墓
合祀墓(ごうしぼ)は不特定多数の方と遺骨をまとめて埋葬する方法のことです。
合祀墓は費用を安くおさえられる供養方法です。
さらに永代供養されるため、承継者を考える必要もありません。
ただし、一度合祀墓に埋葬されれば、あとから遺骨の取り出しはできなくなるので注意が必要です。
合祀墓についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
おすすめの供養方法5.手元供養
手元供養とは遺骨をお墓におさめず、自宅や身につけるなどして供養する方法です。
ペンダントに遺骨を入れれば、常に故人を身近に感じられます。
またミニ骨壺を利用すれば、自宅でも供養できるでしょう。
おすすめの供養方法6.散骨
散骨とは焼骨したあと、山や海などに撒いて供養する方法です。
散骨でよく行われるのが『海洋散骨』です。
船をチャーターして沖合に移動し、遺骨を撒きます。
なお、人目につく場所での散骨は行ってはいけません。
おすすめの供養方法7.両家墓
両家墓(りょうけはか・りょうけばか)とは二家族分をまとめたお墓のことです。
別名『二世帯墓』ともよばれており、昔からあるお墓です。
2つのお墓を1つにまとめるため、お墓の管理が楽になります。
ただし、娘の嫁ぎ先に先祖代々のお墓がなければ選択できますが、両家が納得しなければむずかしいかもしれません。
娘しかいない家ですでに先祖代々のお墓がある場合
娘しかいない家で先祖代々のお墓がある場合は、どのように考えればよいのでしょうか。
そのまま納骨する
先述したように、お墓の承継者の性別は問いません。
娘でもお墓を継げるため、そのまま納骨してもよいでしょう。
今後、お墓をどうしていくのかは家族や親族を含めて相談してください。
墓じまいする
もし娘にお墓の負担をかけさせたくないのであれば、墓じまいを検討してください。
墓じまいとはお墓を解体し土地を更地にしたあと、使用権を管理者に返還することです。
墓じまいを行うと、これまでおさめていた遺骨を取り出す必要があり、ほかの方法で供養しなければなりません。
『娘しかいない家のおすすめの供養方法7選』を参考にして、最適な供養方法を見つけてください。
墓じまいについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
娘しかいなくてもお墓を建てても問題はありません。
お墓の承継者の性別は問わないため、娘でも後継ぎになれます。
もし娘にお墓の負担をかけたくないのであれば、永代供養墓がおすすめです。
また、お墓という形をとらないのなら、手元供養や散骨なども選択肢として考えられます。
家族や親族と話し合いをして、納得のいく供養方法を選択してください。
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