迎え火のやり方を解説!お盆の迎え火・送り火のやり方とは?

お盆の風物詩である『迎え火』と『送り火』をご存じでしょうか。
近年では住環境の変化により、迎え火や送り火ができないという話を聞くようになりました。
そのため、お盆の迎え火や送り火のやり方を知らないという方もいるでしょう。

そこで、この記事ではお盆の迎え火と送り火のやり方について解説していきます。
また迎え火や送り火ができない場合の代替案も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

お盆の迎え火・送り火とは

お盆の迎え火とはご先祖様の魂が迷わずに帰ってこられるように、目印として玄関先で焚く火のことです。
お盆の送り火とはご先祖様の魂があの世に帰れるようにお見送りのため、玄関先で焚く火を指します。

お盆の迎え火・送り火で用意する4つのもの

お盆の迎え火や送り火では下記の4つのものを用意しましょう。

・素焼きの焙烙皿
・おがら
・精霊馬
・盆提灯

どのようなものが必要なのか、順番に解説していきます。

お盆の迎え火・送り火で用意するもの1.素焼きの焙烙皿

焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの皿です。
ホームセンターやインターネットなどで購入できます。

焙烙皿がなければ耐熱の平皿でも代用可能です。

お盆の迎え火・送り火で用意するもの2.おがら

『おがら』とは麻の皮の部分を剥いだものです。
麻は古来から神聖な植物として認識されており、燃やした煙には場を清浄する効果があると考えられています。

おがらはお盆の時期になるとホームセンターや花屋などで販売されています。
おがらがなければ割り箸を代用しても問題ありません。

お盆の迎え火・送り火で用意するもの3.精霊馬

『精霊馬』(しょうりょううま)とはナスとキュウリで作ったお盆飾りのことです。
ナスは牛、キュウリは馬を表しており、ご先祖様の霊がこの世とあの世を行き来できるように使う乗り物です。

なお、精霊馬はナスとキュウリで作らなくてもよいとされています。
布や藁などで作られた精霊馬が販売されているので、購入を検討してみてもよいでしょう。

お盆の迎え火・送り火で用意するもの4.盆提灯

盆提灯もご先祖様の霊が迷わずに帰ってこられるように、目印として使われます。
基本的にお盆の期間は盆提灯を点けておきます。

ただし、熱を持って危険な場合は消しても構いません。
近年ではLEDに対応している盆提灯もあります。

お盆の迎え火・送り火のやり方

お盆の迎え火と送り火のやり方について見ていきましょう。

・お盆の迎え火のやり方
・お盆の送り火のやり方

迎え火と送り火はセットです。
一連の流れを覚えておくとよいでしょう。

お盆の迎え火のやり方

迎え火は新暦か旧暦のどちらかのお盆初日である13日に焚くことが多いです。
地域によっては前日の12日に焚く場合もあります。
あまり暗くならない17時ころからはじめるとよいでしょう。

まずは玄関先で素焼きの焙烙皿におがらをのせて点火します。
続いて迎え火を利用して盆提灯を灯しますが、電灯式の場合は不要です。
迎え火が灯ったら手を合わせて、火が消えるまで見守ります。
おがらが燃え尽きたのを確認したのち、水をかけて完全に消火します。

実際に火を使うので、周囲に燃えるものがないか確認しておきましょう。

お盆の送り火のやり方

送り火は新暦か旧暦のどちらかのお盆最終日である16日におこないます。
迎え火と同様に、地域によっては一日早めておこなうケースもあります。
時間帯もまだ明るい17時ころからはじめる過程が多いです。

迎え火と同じ場所に素焼きの焙烙皿を置き、おがらをのせて点火します。
火が付いたら手を合わせて火が消えるまで見守ります。
火が消えたのを確認したあとは水をかけて確実に消火しましょう。

浄土真宗の迎え火・送り火

浄土真宗では迎え火や送り火を焚くことはありません。
亡くなった方は極楽浄土に往生しており、お盆に帰ってこないと考えられているからです。

浄土真宗以外では迎え火や送り火がおこなわれます。

お盆の迎え火や送り火ができない場合の代替案3選

お盆の迎え火や送り火では火を使います。
しかし、集合住宅では火の使い方のルールが決められているケースも珍しくありません。
お盆の迎え火や送り火ができない場合の代替案としては、下記の3つがあげられます。

・盆提灯を飾る
・用意だけしておき火を焚かない
・ろうそくで代用する

それぞれの代替案について解説していきます。

お盆の迎え火や送り火ができない場合の代替案1.盆提灯を飾る

盆提灯は迎え火や送り火と同じようにご先祖様の目印となります。

電池式や電気式の盆提灯であれば、火を使用できない場所でも安全に飾れます。
さまざまな盆提灯があるので、安全に使用できるものを選んでみるとよいでしょう。

お盆の迎え火や送り火ができない場合の代替案2.用意だけしておき火を焚かない

素焼きの焙烙皿とおがらを用意しておくものの、火は焚きません。
火を焚かなくてもご先祖様をお迎えする気持ちがあれば問題ありません。

お盆の迎え火や送り火ができない場合の代替案3.ろうそくで代用する

おがらの代わりになるのがろうそくです。
ろうそくを点ければお盆の迎え火や送り火の代わりとなります。

ろうそくの火の勢いは弱いものの、周囲に燃えるものがないかを確認してから点火するようにしましょう。

まとめ

お盆の迎え火はお盆の最初の日に、お盆の送り火はお盆の最終日に火を焚きます。

素焼きの焙烙皿におがらをのせて点火し、火が消えるまで見守ります。
火が消えたら水をかけて完全に消火するのが一般的なやり方です。

マンションやアパートのような集合住宅では、迎え火や送り火ができないことも考えられます。
もしできなければ盆提灯を飾る、素焼きの焙烙皿とおがらを用意しておき火を焚かないなどの方法でも問題ありません。

住んでいる地域や住居に応じて対応するとよいでしょう。

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