手元供養を選択する際、全骨と分骨のどちらかを選択することとなります。全骨の意味が分からなければ、ご自身が希望する供養方法を選択できなくなる可能性があり、後悔してしまうかもしれません。
この記事では、手元供養の全骨の意味や分骨との違い、やり方などについて分かりやすく解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、手元供養の全骨についての理解が深まり、適切な供養方法を選べるようになるでしょう。
手元供養の全骨とは
『手元供養の全骨』とは、遺骨のすべてを自宅で保管する供養方法のことです。
大きめの骨壺にすべての遺骨をおさめ、自宅で保管します。全骨を選択して手元供養する場合、台が付いている仏壇の下に骨壺をおさめるケースが多いです。骨壺の大きさや仏壇を置くスペースなどを考慮して、仏壇を選ぶようにしましょう。
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仏壇の置き場所はどこがよい?宗派ごとの方角と向きについて解説
分骨と全骨の違い
分骨と全骨の違いは、遺骨の扱い方です。手元供養のもうひとつの方法が『分骨』です。
分骨は、遺骨の一部を手元において供養する方法のことです。残りの遺骨は、散骨や永代供養などの方法にて供養します。
分骨についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
分骨とは?分骨する理由や方法、注意点を解説します【手元供養・散骨】
全骨のやり方
全骨のやり方について見ていきましょう。下記の3つの手順を踏むことで、全骨供養が可能となります。
- 遺骨をおさめる骨壺を用意しておく
- 骨壺に合う仏壇を選ぶ
- 遺骨をおさめる
遺骨をおさめる骨壺を用意しておく
全骨では、故人の遺骨のすべてを骨壺におさめます。故人の遺骨が入りきる骨壺を用意しておきましょう。
なお、骨壺のサイズは関東と関西で異なります。骨壺のサイズについては後述します。
骨壺に合う仏壇を選ぶ
全骨の骨壺は分骨のものよりも大きいため、骨壺がおさまる仏壇を選ぶ必要があります。
台付きの仏壇や骨壺を納骨できる仏壇台などが販売されているので、サイズや価格を比較してから購入するようにしましょう。
遺骨をおさめる
すべての遺骨を骨壺におさめます。もし骨壺に遺骨がおさまらなければ、粉骨をおこなうのも有効です。
『粉骨』とは、遺骨を粉砕して細かくすることです。手元供養をはじめ、海洋散骨や分骨をする際におこなわれます。「遺骨を粉砕するのはよくない」と感じる方がいるかもしれません。
また、遺骨を粉砕することに抵抗がある方もいるでしょう。粉骨は自分でもできますが、専門業者に依頼する方法もあります。粉骨を希望するほとんどの方は、専門業者に依頼しています。
骨壺のサイズの違い
骨壺のサイズは、西日本と東日本で異なります。西日本では、5寸サイズの骨壺が使われるケースが一般的です。頭や喉仏といった体の主要部分をおさめるため、5寸サイズでおさまります。
一方の東日本では、7寸サイズの骨壺を使うケースが多いです。東日本の場合、遺骨のすべてを骨壺におさめるため、西日本よりもサイズが大きくなります。大柄な方は、ひとつ上のサイズである8寸を選んでおくと安心です。
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骨壺のサイズは西日本と東日本で違う?選び方や種類なども解説します
全骨供養を選ぶ際にチェックしておくべき2つのポイント
全骨供養を選ぶ際は、下記の2つのポイントをチェックしておきましょう。
- 遺骨の保管場所はあるか
- 家族や親族の同意を得られるか
遺骨の保管場所はあるか
全骨で使う骨壺は大きいため、保管場所を確保しておく必要があります。
また、骨壺は仏壇におさめるケースが一般的なので、ある程度の広いスペースがなければ保管はむずかしいでしょう。
家族や親族の同意を得られるか
全骨は納骨しない供養方法です。家族や親族によっては、全骨供養に対して理解ができず、否定的な感情を抱えてしまう可能性があります。
家族や親族に全骨供養についての説明をして、同意を得られてから分骨の手続きを進めるようにしましょう。
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手元供養は良くないといわれる理由とは?誤解を解く話し方やメリットを解説
まとめ
手元供養の全骨とは、遺骨のすべてを骨壺におさめる供養方法です。
骨壺は自宅に保管するので、お墓におさめません。手元供養はまだ認知度が低く、理解していない方もいます。手元供養の全骨についてしっかりと説明すれば、理解を得られるはずです。
手元供養の全骨に関するご不明点があれば福岡の油山平成御廟へ
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この記事で説明した手元供養の全骨でのご相談や悩みごとなどがありましたら、お気軽にお問い合わせください。