お通夜にはさまざまなマナーが存在します。
お通夜の花や香典、持ち物などについて分からない方も多いです。
この記事ではお通夜に関する内容をまとめました。
お通夜の流れやマナーのことを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
お通夜とは
『お通夜』とは故人が亡くなった際、家族や友人などが集まって最後の夜を過ごす儀式のことです。
お通夜では夜通し灯が消えないように見守ります。
お通夜をおこなう意味
古来の日本には『殯』(もがり)と呼ばれる葬送儀礼がありました。
殯は家族が亡くなると、一定期間は食事を出して生前と同じ対応をするものです。
お通夜はこの殯が変化したものだとされています。
仮通夜と本通夜の違い
仮通夜は家族や親族のみでおこなうお通夜のことです。
宗教儀式から通夜振る舞いまでをおこなうのが本通夜です。
今日のお通夜は本通夜を指します。
お通夜の花
お通夜の花には『枕花』(まくらばな)と『供花』(きょうか、くげ)があります。
それぞれの花について解説していきます。
枕花とは
枕花とは故人の枕元に添える花のことです。
故人と生前親しかった方が自宅に贈ります。
枕花は青色や白色などの落ち着いた色が選ばれるケースが多いです。
派手な色は避けたほうがよいでしょう。
枕花を贈るタイミング
枕花はお通夜までに贈るとよいでしょう。
早く贈りすぎないように注意してください。
枕花の飾り方
枕花が届いたら故人の棺の近くに飾ります。
複数の枕花が届いたときは、故人と関係性の深い方のものから順番に飾ってください。
枕花とは
供花は故人の冥福を祈って贈られる生花のことです。
故人と親交が深かった方が贈ります。
一般的には白色を基調とした菊やユリなどが用いられます。
ただ、近年では故人の好みを反映した花が選ばれるケースも増えてきました。
供花を贈るタイミング
供花はお通夜がおこなわれる前に届くように手配してください。
遅くてもお通夜の前日には手配をしておくとよいでしょう。
供花の飾り方
供花は祭壇を中心として、故人と親交の深かった方から順番に飾ります。
迷ったときは葬儀社に確認するとよいでしょう。
お通夜の香典
お通夜の香典について見ていきましょう。
下記の内容を解説していきます。
・お通夜の香典の金額
・お通夜の香典の書き方
・お通夜の香典のお札
・お通夜の香典を渡す際のマナー
お通夜の香典の金額
お通夜の香典は故人との関係性や年齢によって異なります。
一般的には故人との関係性が深く、年齢が高い方の香典の金額は高くなる傾向があります。
こちらの表を参考にしてください。
関係性 | 香典の金額 |
親(義理の親) | 50,000円~100,000円 |
兄弟や姉妹 | 30,000円~50,000円 |
祖父母 | 10,000円~50,000円 |
叔父や叔母(伯父や叔母) | 10,000円~30,000円 |
従兄弟(従姉妹) | 3,000円~10,000円 |
友人や知人 | 5,000円~10,000円 |
会社関係 | 5,000円~10,000円 |
お通夜の香典の書き方
お通夜の香典袋の表書きは宗教によって異なります。
こちらを参考にしてください。
宗教 | 表書き |
仏教 | ・御霊前・御仏前 |
浄土真宗 | ・御仏前 |
キリスト教(カトリック) | ・御花料・御ミサ料 |
キリスト教(プロテスタント) | ・御花料・献花料・忌慰料 |
神道 | ・玉串料・御榊料 |
お通夜の香典のお札
お通夜の香典では古札を入れます。
新札は失礼にあたるため避けてください。
お札を入れる際は肖像画が描かれている面が下になるようにします。
お通夜の香典を渡す際のマナー
香典は袱紗(ふくさ)に包んだ状態で持ち運びをしましょう。
一般的には受付で香典を渡します。
袱紗から香典を取り出し、表書きが受付の方から文字が読める向きになるように、反時計回りに持ち替えます。
袱紗をたたんでから受付の台に置き、両手で香典袋を渡してください。
受付の方に渡す際は「この度はご愁傷様です」と、お悔やみの言葉を添えましょう。
お通夜の持ち物
お通夜の持ち物はこちらです。
持ち物 | 備考 |
香典 | 袱紗に包んだ状態で持参する |
数珠 | 宗派を問わずに利用できる略式数珠が一般的 |
バッグ | 光沢がない黒色のもの |
ハンカチ | 無地のもの |
予備のストッキング | 薄い黒色のもの |
ヘアゴムやエプロン | お手伝いをする際にあると便利 |
お通夜のお供え
お供えは消え物がよいとされています。
お供えにまよった際は、下記のお供えを参考にするとよいでしょう。
・お菓子(饅頭やかご盛りなど)
・飲み物(お茶やコーヒーなど)
・花(菊やキンセンカなど)
・線香
・ろうそく
お供えに関しては下記の記事で詳しく解説しています。
お供え物は何がいい?お盆や一周忌、49日など最適なお供えものをご紹介
お通夜の流れ
参列者のお通夜の流れはこちらを参考にしてください。
1.受付
2.着席
3.僧侶による読経
4.焼香
5.法話
6.喪主のあいさつ
7.通夜振る舞い
参列者のお通夜の流れ1.受付
お通夜の会場に到着したら、まずは受付をしましょう。
会場に到着する時間の目安はお通夜が開始する30分前を目安としてください。
受付ではお悔やみの言葉を伝えて香典を渡します。
芳名帳には名前や住所、連絡先を記載します。
参列者のお通夜の流れ2.着席
受付後は会場の席に座って開式を待ちましょう。
参列者のお通夜の流れ3.僧侶による読経
お通夜が開式すると、僧侶の読経がはじまります。
参列者のお通夜の流れ4.焼香
僧侶の読経のあとは焼香です。
喪主からはじまり遺族、親族、友人と続きます。
参列者のお通夜の流れ5.法話
焼香が終わると僧侶の法話があります。
参列者のお通夜の流れ6.喪主のあいさつ
喪主があいさつをしてお通夜は閉式となります。
通夜振る舞いがあるときは案内があるため、聞き逃さないように注意してください。
参列者のお通夜の流れ7.通夜振る舞い
通夜振る舞いの会場に移動して食事をします。
通夜振る舞いは強制ではありませんが、できれば参加するとよいでしょう。
お通夜の時間
一般的なお通夜の開始時間は18時~19時頃です。
通夜式と通夜振る舞いはともに1時間程度になると考えられます。
お通夜で注意しておきたい3つのマナー
お通夜で注意しておきたい3つのマナーはこちらです。
・参列者は略喪服を着用する
・時間厳守
・忌み言葉は避ける
それぞれのマナーについて見ていきましょう。
お通夜のマナー1.参列者は洋装の喪服を着用する
参列者は洋装の喪服を着用します。
男性はブラックスーツに白無地のワイシャツ、小物類はすべて黒色で統一します。
女性も黒色のワンピースやアンサンブルを着用しましょう。
パンプスやストッキングなども黒色でそろえてください。
派手なメイクや香水はマナー違反です。
お通夜のマナー2.時間厳守
遺族側から伝えられている時間は守るように心がけましょう。
30分程度の遅れであれば、連絡をせずにそのまま会場に向かってください。
受付に人がいれば受付を済ませて会場に入ります。
1時間以上遅れる場合はお通夜が終了している可能性があります。
お通夜の所用時間は1時間程度といわれているため、あまりにも遅くなりそうであれば、日を改めて弔問にうかがうとよいでしょう。
遅れることが分かれば早めに連絡することが重要です。
ただし、お通夜の開始時間が近づくにつれて遺族は慌ただしくなります。
遺族に負担をかけないように配慮してください。
お通夜のマナー3.忌み言葉は避ける
『忌み言葉』とは不幸や死を連想させる言葉です。
普段から気がつかないうちに使っているケースも多々あるので、事前に確認しておきましょう。
忌み言葉の一例はこちらです。
・不幸を連想させる言葉:再び、引き続き、繰り返し
・死を直接イメージさせる言葉:死亡、死ぬ、生存中
・重ね言葉:くれぐれも、再三、重ね重ね、いろいろ
まとめ
お通夜の香典や持ち物、お供えなどにはさまざまなマナーがあります。
すべてのマナーを把握することはむずかしいですが、基本的な部分は知っておきたいところです。
お通夜の流れやマナーが分からないときは、この記事を参考にしていただけると幸いです。
お通夜に関してのご不明点があれば福岡の油山平成御廟へ
福岡市内からのアクセスが便利な油山平成御廟では、専門知識の豊富なスタッフがさまざまなお困りごとに対応させていただきます。
お墓のことはもちろん、お通夜に関するご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。