生前墓は縁起が悪い噂は本当?メリットやデメリット、費用相場を解説します

生前墓とは生きているうちに建てるお墓のことをさします。

生前墓は別名『寿陵』とも呼ばれており、中国においては縁起のよいものとされています。

 

しかし日本において、お墓に対するイメージはあまりよくありません。

「生前墓を建てると死期が早まるからよくない」

「縁起が悪く、不幸になるきっかけになるから、生きているうちはお墓は建てない方がよい」

などといった噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。

 

では、生前墓は縁起が悪いという噂は本当なのでしょうか?

この記事では噂の真相について深掘りしていきます。

また生前墓のメリットやデメリット、費用相場なども合わせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

生前墓を建てると縁起が悪い噂は本当か?

「生前墓を建てると縁起が悪い」この噂は本当でしょうか?

結論からお伝えすると「縁起が悪い根拠はない。むしろ縁起がよいもの」です。

 

順番に解説していきます。

生前墓は縁起がよい

先述したように、生前墓は寿陵と呼ばれています。

漢字に『寿』が使われているように、本来は縁起がよいものとして伝わってきました。

 

寿陵は中国からはじまったとされており、かつては紀元前の中国大陸において六国を統一した秦王朝の皇帝、始皇帝は寿陵を建てています。

また、仏教では寿陵を建てることは『逆修』(ぎゃくしゅう)とされ、生前に自分の冥福を祈る行為は功徳がもたらされると考えられています。

 

以上のことから、本来の生前墓は縁起がよいものなのです。

お墓は縁起が悪いものと考えられていた

しかし、現代の日本において、お墓のイメージを聞かれると『死』と思い浮かべる方は少なくありません。

これは死に対するイメージがこわく、避けるべきものであるため、お墓の準備自体もネガティブに考えられていたようです。

 

本来は縁起がよいものである生前墓が、イメージと思い込みによって180度変わってしまったのでしょう。

終活の広がりによってイメージが変わりつつある

しかし、近年では終活が広がりを見せており、死に対するイメージが変わってきました。

エンディングノートの執筆や生前葬の実施など、実際に行動にうつす有名人などの影響もあってか、少しずつ理解されつつあります。

 

もしものときのことを考えることは、自分の人生を振り返るきっかけにもなります。

これからも生前墓がより認知されていくようになるかもしれませんね。



終活についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

終活はいつから行うべき?終活の内容や注意点を紹介します

生前墓を準備するメリット3選

生前墓を準備するメリットを3つ紹介します。

生前墓を準備するメリット1.遺族の負担を減らせる

生前墓を準備しておけば、慌ててお墓を用意する必要がなくなります。

 

実際にお墓を購入するとなると、霊園や寺院墓地の選定やお墓の購入など、想像以上に大変です。

精神的にダメージがある中、慣れないことをするわけなので、負担が大きく感じてしまうのです。

 

ただでさえ忙しい遺族の負担を減らすために、生前墓を考える方がいることも納得できるのではないでしょうか。



生前墓を準備するメリット2.相続税対策になる

生前墓の購入は相続税対策に効果的です。

 

相続税は相続する財産の総額で判断されます。

これは現金はもちろん、土地や株式なども課税対象になるため、できるだけおさえたいと考える方も多いでしょう。

 

しかし、お墓は『祭祀財産』(さいしざいさん)なので相続税の対象になりません。

お墓を建てる予定だった現金をお墓に変えてしまうことで、相続税の対象額が減らせます。

生前墓を準備するメリット3.納得のいくお墓選びができる

もし自分が建ててもらいたいお墓のイメージを遺族に伝えていたとしても、希望通りにかなうとは限りません。

またお墓を建てる段階になって、資金が足らないことに気がつくことも考えられます。

 

自分が元気なうちに生前墓を建てておけば、思い描いたイメージに近いお墓が建てられるでしょう。

さらに家族の意見を取り入れることも可能です。

 

自分と家族の意見が取り入れられた生前墓ならば、満足度が高くなるはずです。

生前墓を準備するデメリット3選

次に生前墓を準備するデメリットを紹介します。

生前墓を準備するデメリット1.遺骨がないと購入できない場合がある

民間霊園や寺院墓地などでは、生前墓が認められるケースは多いです。

 

しかし、公営霊園は遺骨がなければ生前購入が認められないこともあるので、注意してください。

条件としては遺骨がなければ申し込みができないことがあげられます。

 

また民間霊園や寺院墓地でも場所によっては、生前墓を建てられないことも頭に入れておいてください。

 

事前に霊園や寺院墓地に確認しておくと安心です。



生前墓を準備するデメリット2.墓地管理費の支払いが発生する

遺骨をおさめていない状態でも、墓地管理費の支払いが発生するケースが多々あります。

墓地管理費は、霊園や寺院墓地が施設を適切に管理するために必要な費用です。

 

年間数千円〜数万円ほどの管理費が発生するため、金銭的な負担は少なくありません。

 

お墓の費用についてはこちらの記事を参考にしてください。

お墓には4つの費用がかかる!お墓にかかる費用の内訳を紹介します

生前墓を準備するメリット3.納得のいくお墓選びができる

家族や親族などに相談せず、独断で生前墓を建てると、のちのちトラブルになる可能性があります。

もし先祖代々のお墓がすでにあれば、自分一人の問題ではなくなるからです。

 

また「生前墓の購入に反対されたくない」と誰にも伝えていない場合、家族や親族の誰もが生前墓の存在を知らないまま、お墓が放置されてしまうことも考えられます。

一定期間放置されたお墓は『無縁仏』とみなされ、最終的に遺骨は合祀墓に移されてしまいます。

 

これでは、せっかく生前墓を建てた意味がなくなってしまうことはもちろんのこと、霊園や寺院墓地にも迷惑をかけてしまうでしょう。

 

面倒だと感じるかもしれませんが、お墓に関する皆が納得した話し合いをしておくことをおすすめします。



無縁仏についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

無縁仏が増えている理由とは?無縁仏にならないための対策はこの2つ

生前墓の費用相場

故人が亡くなったあとに購入するお墓と、生前墓の費用の違いはありません。

こちらの一覧を参考にしてください。

生前墓の種類 費用相場
一般墓
  • 150万円~250万円
樹木葬
  • 5万円~150万円
納骨堂
  • 20万円~150万円
合祀墓
  • 5万円~30万円

費用はお墓の種類や地域などによっても大きく異なります。

まとめ

生前墓は縁起が悪いと噂されることもありますが、あくまでも噂にすぎません。

生前墓は寿陵と呼ばれ、本来は縁起のよいものとして知られています。

 

近年では終活が認知されはじめており、生前墓を準備することも前向きにとらえられるようになりました。

 

生前墓のメリットやデメリットを比較して、自分の希望に合ったお墓を建ててはいかがでしょうか。

福岡で生前墓についての悩みごとがあれば油山平成御廟へ

「生前墓は縁起のよいものだということは分かった。生前墓が気になるけれど、どうすればよいのだろう」と悩みを抱える方もいるでしょう。

 

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