永代供養は無縁仏対策となる?無縁仏になるとどうなるのかを解説

社会情勢の変化によって、近年では無縁仏となるケースが増えています。
「無縁仏は自分には縁のない話だ」と思っていた方も、これからは関係するかもしれません。
無縁仏となると、お墓の管理をしてもらえなくなり、徐々に荒廃していきます。

そこで無縁仏対策として考えられるのが永代供養です。
永代供養は霊園やお寺の管理者が遺骨を供養します。
では、永代供養は無縁仏対策となるのでしょうか。

この記事では、永代供養は無縁仏対策となるのか?という疑問について解説していきます。

目次

無縁仏とは

『無縁仏』とは、供養をおこなってくれる方がいない故人やお墓のことです。

お墓参りに行ったとき、しばらく管理がされている様子がないお墓を見たことはありませんか。
承継者がいないお墓のことを無縁墓と呼びますが、無縁仏と一括りにされるケースもあります。

無縁仏が増えている理由

現在の日本では無縁仏が増えています。
無縁仏が増えている理由は、社会情勢の変化が関係しています。

ここからは、無縁仏が増えている理由として、下記の内容について見ていきましょう。

・少子高齢化により高齢化率の上昇と若年層の減少
・核家族化が進んだことで高齢者が孤立している

少子高齢化により高齢化率の上昇と若年層の減少

日本は少子高齢化が進んでいる社会です。

国土交通省が公表している『「国土の長期展望」 中間とりまとめ 概要』によると、2005年を起点に、日本の総人口は2050年にはおよそ3,300万人減少すると見込まれています。
65歳以上の人口はおよそ1,200万人も増える予想がたてられているのに対して、15歳から64歳の年齢層はおよそ3,500万人、さらに0歳から14歳はおよそ900万人減少するとのことです。

高齢化率にすると、およそ20%から40%へと高まります。

出典:国土交通省 「国土の長期展望」 中間とりまとめ 概要 概要(平成23年2月21日国土審議会政策部会長期展望委員会)

核家族化が進んだことで高齢者が孤立している

現在の日本では家族の形が変化し、核家族が主流となりました。
しかし、この核家族もこれからの日本では少数派に変わる予定です。

先述した国土交通省が公表している『「国土の長期展望」 中間とりまとめ 概要』によれば、単独世帯が全体のおよそ4割を占めるようになります。
さらに、高齢者単独世帯の割合が5割を超える予想です。

出典:国土交通省 「国土の長期展望」 中間とりまとめ 概要 概要(平成23年2月21日国土審議会政策部会長期展望委員会)

これからの日本は、ますます無縁仏が増えていく状況になると言っても過言ではありません。

無縁仏となる3つの理由

現在の日本では、無縁仏が増えやすい社会といえます。

では、なぜ無縁仏になってしまうのでしょうか。

無縁仏となる理由には、下記の3つが考えられます。

・お墓の承継者がいない
・生前に納骨先の手配をしていない
・親族や子どもが遺骨の受け取りを拒否する

無縁仏となる3つの理由1.お墓の承継者がいない

出生率の低下や未婚化率の上昇により、お墓を継いでくれる家族や親族がいないケースです。

これまで代々受け継がれてきたお墓も、承継者がいなければ誰も管理をしてくれません。
子どもがいない夫婦や、独身の方はお墓をどうするのか、事前に考えておいた方がよいでしょう。

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無縁仏となる3つの理由2.生前に納骨先の手配をしていない

生涯独身で親族や子孫がおらず、お墓を準備していない場合は無縁仏となってしまう可能性が高いです。

生きている間に、自分のお墓をどうするのかを考える方は多くありません。
しかし、命あるものはいずれ亡くなってしまうもの。

必ずおとずれる将来に対して、どう対応するのか元気なうちに決めておくとよいでしょう。

無縁仏となる3つの理由3.親族や子どもが遺骨の受け取りを拒否する

何らかの事情で親族や子どもが遺骨を引き取ってくれないと、無縁仏となってしまいます。

たとえば両者の間でトラブルがあったり、遠方に住んでおり遺骨を取りにいけないなどのケースです。

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無縁仏となるとどうなるのか

無縁仏となると、遺骨はどうなるのでしょうか。
下記の2つのケースを見ていきましょう。

・お墓がない場合
・お墓がある場合

お墓がない場合

親族や子どもがいない状態で亡くなった方に関しては、地方自治体が引き取って簡易的な葬儀をおこないます。

火葬後の遺骨は無縁塚に埋葬されます。
無縁塚は身寄りのない方が埋葬されており、遺骨は混ぜられるため、あとから取り出すことはできません。

お墓がある場合

お墓の管理がおこなわれなくなった場合は『墓地、埋葬等に関する法律施行規則』に従います。
一定期間管理費が支払われないお墓は、手続きをおこなえば整理してもよい、という法律です。

整理されたお墓に埋葬されていた遺骨は、合祀墓にうつされます。
合祀墓に埋葬されると、無縁塚と同じようにほかの方と遺骨が混ぜられるため、取り出しは不可能です。

永代供養は無縁仏対策となるのか

結論からお伝えすると、永代供養は無縁仏対策となります。
永代供養を選択すれば、霊園やお寺の管理者がお墓や遺骨の管理をおこなってくれます。

永代供養のお墓は、下記の6種類があります。

・個別安置墓
・集合安置墓
・合祀
・永代供養付きの一般墓
・樹木葬
・納骨堂

ほかの方と一緒に埋葬されても構わない方は、集合安置墓や合祀、樹木葬を。
遺骨を個別で埋葬してほしい方は個別安置墓や永代供養付きの一般墓、樹木葬、納骨堂を選ぶとよいでしょう。

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無縁仏とならないための対策

無縁仏にならないためには、元気なうちに対策をとっておくことが重要です。
永代供養のほかに有効な対策には、墓じまいが考えられます。

『墓じまい』とは、墓石を撤去して更地にしたあと、土地の所有者に使用権を返却することです。

墓石を撤去すると、遺骨をどこかにおさめなければなりません。
そのため、墓じまいをする前には遺骨をどこにおさめるのかを決めておきましょう。

一般的には、遺骨は合祀墓や永代供養付きの一般墓などにうつす場合が多いです。

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まとめ

出生率の低下や未婚率の上昇などにより、無縁仏は増えています。
少子高齢化が止まる兆しが見られない日本においては、無縁仏はこれからもますます増えていくでしょう。

そのため、無縁仏にならないように、ご自身で対策をしなければなりません。

無縁仏とならないためには永代供養を利用する、墓じまいをするなどが考えられます。
元気でいられるうちに、将来を見据えてお墓をどうするのかを考えてみてはいかがでしょうか。

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油山平成御廟では永代供養をおこなっています。

一定期間、お客様のお墓の管理や供養をおこなったあと、墓石を撤去します。
遺骨は『永遠の碑』にうつし、10年間個別で埋蔵します。

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料金は区画や年数によって異なります。
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