合祀墓と永代供養の違いとは?種類や合祀をするメリット、注意点を解説

日本では少子高齢化により、お墓の承継問題が顕在化してきました。
そこで注目されているのが合祀墓と永代供養です。
しかし、合祀墓と永代供養の違いが分からなければ、比較・検討ができないでしょう。

この記事では、合祀墓と永代供養の違いについて解説していきます。
合祀墓と永代供養の違いを把握して、ご自身に合った供養方法を選択してくださいね。

目次

合祀墓と永代供養の違い

合祀墓と永代供養の違いを知るためには、それぞれの意味合いを知ることが近道となります。

・合祀墓:お墓の種類のひとつ
・永代供養:供養方法の一種

合祀墓はお墓の種類のひとつです。
合祀には『合わせて祀る』という意味があります。
骨壺から遺骨を取り出して、同じお墓で合わせて供養するのが合祀墓です。

一方の永代供養は、霊園やお寺の管理者に遺骨の管理や供養を依頼することです。
言わば、供養を依頼するサービスであるといえるでしょう。

なお、合祀墓は永代供養を受けられますが、永代供養墓はほかにもあります。
永代供養を検討する際は、どのようなお墓があるのかを確認しておくことをおすすめします。

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永代供養墓とはどのようなお墓のこと?種類やメリット、おすすめする人を解説

合祀墓の種類

合祀墓には下記の種類があります。
それぞれの特徴をまとめました。

合祀墓の種類 特徴
慰霊碑型 ・納骨するスペースの上に慰霊碑がある
・合祀墓の中で数が多い
納骨堂型 ・屋内に納骨するスペースが設けられている
・位牌式やロッカー式など、種類が多い
自然葬型(樹木葬) ・樹木や草花を墓標とする
・遺骨は土に埋められる
立体型 ・遺骨をおさめるスペースが上下にある
・骨壺のまま上部のスペースにおさめたのち、下部スペースで合祀される
個別集合型 ・大きな墓石の周りに個別埋葬スペースが設けられている
・一定期間後は合祀される
区画型 ・個別で埋葬される区画が設けられている
・一定期間後は合祀される

合祀をするメリット4選

合祀をするメリットには、下記の4つがあります。

・カロートのスペースを確保できる
・費用をおさえた供養が可能
・遺骨の管理を依頼できる
・宗教や宗派を問わない

それぞれの項目について見ていきましょう。

合祀をするメリット1.カロートのスペースを確保できる

先祖代々受け継いできたお墓には、多くの方の遺骨がおさめられます。
しかし、カロートのスペースは無限ではありません。
いつかは骨壺をおさめるスペースがなくなってしまうでしょう。

そこで一定のタイミングで合祀をすれば、骨壺をおさめられるスペースが生じます。
カロートの空きスペースが減少してきた際は、合祀を検討するとよいでしょう。

合祀をするメリット2.費用をおさえた供養が可能

合祀は永代供養墓の中でも、費用をおさえやすい特徴があります。

合祀を選択すると合祀墓に埋葬されるので、お墓を建てる必要がありません。
また、5万円程度から利用できる合祀墓もあります。
予算に余裕がない方も、合祀墓なら費用を安くおさえられるでしょう。

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永代供養で墓石は必要?墓石不要のお墓や墓じまいの流れについて解説

合祀をするメリット3.遺骨の管理を依頼できる

祭祀承継者はお墓を適切に管理する責任を負います。
たとえばお墓掃除をする、法要を手配することなどがあげられます。

しかし、仕事に追われている方や遠方にお墓がある方にとって、これらの管理はむずかしいでしょう。

合祀では、霊園やお寺の管理者が遺骨を管理してくれます。
遺骨やお墓に関する負担が軽減できるのは、合祀をする大きなメリットだといえるでしょう。

合祀をするメリット4.宗教や宗派を問わない

お寺で遺骨の供養を依頼する際は、檀家となる必要があるケースが多いです。
檀家となると入檀料の支払いが発生したり、お寺の手伝いを依頼されたりする可能性があります。
そのため、檀家とならずに供養できる方法を探している方も多いでしょう。

合祀では、宗教や宗派を問わずに利用できるケースが多いです。

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檀家とは何?わかりやすく解説します【メリットやデメリット・宗派別の違いなど】

合祀をする際の3つの注意点

合祀をする際は、下記の3つの注意点を把握しておきましょう。

・家族や親族の理解が必要
・あとから遺骨を取り出すことはむずかしい
・お墓がある場合は墓じまいをする

上記の注意点を知らなければ、後悔することになるかもしれません。
メリットの内容と比較してから、合祀にするかどうかを判断しましょう。

合祀をする際の注意点1.家族や親族の理解が必要

合祀はほかの方と同じお墓に入ります。
また、お墓参りの際は共同のスペースにて手を合わせます。
このように、合祀墓は一般墓とは異なる点がいくつもあるため、理解できない家族や親族もいることでしょう。

しかし、家族や親族からの理解が得られる前に、合祀を選択するのはおすすめできません。
しっかりと話し合うことが大切です。

合祀をする際の注意点2.あとから遺骨を取り出すことはむずかしい

合祀は骨壺から遺骨を取り出して埋葬します。
ほかの方の遺骨と混ざることから、あとから取り出すのは極めてむずかしいです。

将来的に改葬を考えているのであれば、合祀以外の供養方法も検討するとよいでしょう。

合祀をする際の注意点3.お墓がある場合は墓じまいをする

合祀墓を利用する際は、墓じまいをする必要があります。
『墓じまい』とは、お墓に建っている墓石を撤去したのち、墓地の使用権を所有者に返還することです。

墓じまいをするには、墓石撤去費用や閉眼供養のお布施などの支払いがあります。
また必要書類を集める必要があり、時間と手間がかかります。

本当に墓じまいをしてもよいものなのかを判断してから、合祀をしましょう。

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墓じまいとはどういうこと?進め方や費用、注意点を解説

まとめ

合祀墓はお墓の種類であり、永代供養は供養方法を指します。
どちらも同じものだと考えがちですが、明確な違いがあることを覚えておきましょう。

合祀のメリットには、費用をおさえやすい点や、遺骨の管理をお任せできる点などがあります。
一方で、遺骨の取り出しがむずかしい点や、家族や親族の理解が得られない可能性がある点には注意しておきましょう。

合祀墓と永代供養の違いを理解したうえで、ご自身が希望するお墓を選択してみてはいかがでしょうか。

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この記事を監修した人

株式会社江戸や 福岡支社 営業部部長
大塚勝俊

2003年に株式会社江戸やに入社。以来、20年以上にわたり、霊園管理やご供養に関する深い知識と経験を積み重ね、多くの顧客から高い信頼を得ています。

伝統と格式を重んじながらも、供養する人もされる人も安心できる多様なサービスを提供し、現代のニーズに対応した新しい供養の形を追求しています。