永代供養墓とはどのようなお墓のこと?種類やメリット、おすすめする人を解説

日本では少子高齢化や核家族化が進んでいます。
従来のお墓の価値観が変化しており、ご自身に合った納骨方法を探している方も多いのではないでしょうか。

そこで注目されているのは永代供養墓です。
この記事では、永代供養墓の種類やメリット、おすすめする人について解説していきます。

目次

永代供養墓とは

『永代供養墓』とは必要な費用を支払うことで、お墓の管理や供養を永続的にお任せできるお墓を指します。

お墓を利用する場合、継続的な管理や供養が必要です。
たとえば屋外にある一般墓の場合、お墓参りのほかに、雑草の処理や墓石の清掃などをおこないます。
しかし、すべての方が定期的にお墓参りやお墓掃除をできるわけではありません。

そこで永代供養墓を利用すれば、家族や親族の負担を軽減できます。

永代供養墓を知るためには、永代供養の仕組みを知っておくと理解が深まります。
永代供養について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。

永代供養とは?わかりやすく解説します【メリット・デメリット・費用・種類など】

永代供養墓の種類

永代供養墓には、下記の6種類に分けられます。
どのような特徴があるのか、ひとつずつ解説していきます。

・個別安置墓
・集合安置墓
・合祀墓
・永代供養付きの一般墓
・樹木葬
・納骨堂

永代供養墓の種類1.個別安置墓

納骨スペースを個別で利用できるのが『個別安置墓』です。

個別安置墓は名称通り、個別で利用できる永代供養墓です。
ほかの方と同じスペースに埋葬されません。
そのため、一般墓のようにお墓参りができます。

ただ、個別で埋葬されるのは、あくまでも事前に決められた契約期間内です。
契約期間が過ぎたあとは合祀されます。

永代供養墓の種類2.集合安置墓

遺骨を埋葬するスペースを、ほかの方と共有するお墓を『集合安置墓』と呼びます。
遺骨を埋葬するスペースを共有すると述べましたが、合祀のように、遺骨は混ぜられません。
骨壺のまま納骨するので、改葬を考えている方におすすめです。

ただ、一定期間後に合祀される点は個別安置墓と同じです。

永代供養墓の種類3.合祀墓

複数の遺骨をひとつのお墓に埋葬するのが『合祀墓』です。

合祀墓はほかのお墓と比べると、遺骨を埋葬するスペースを必要としません。
そのため、限られたスペースを有効利用できるお墓だといえるでしょう。
都市部や遺骨をおさめるスペースがない土地に適しています。
また、コストが割安である点も特徴です。

しかし、個々の墓石を建てるわけではないので、故人に会いにきた実感が湧きづらいかもしれません。

合祀墓については、こちらの記事で詳しく解説しています。

合祀墓とは?特徴やメリット・デメリットを紹介します

合祀墓はどんな人におすすめ?費用やトラブル防止対策も紹介します

永代供養墓の種類4.永代供養付きの一般墓

霊園や寺院墓地に建てられているお墓に、永代供養制度が設けられたものが『永代供養付きの一般墓』です。

先祖代々受け継いでいる一般墓は多いですが、少子高齢化の影響で、承継者が見つからないケースが増えています。
承継者が見つからなければ、無縁仏となってしまう可能性があります。
そこで永代供養を利用すれば、お墓の管理を霊園やお寺に依頼できるため、無縁仏となる心配がありません。

ただし永代供養付きの一般墓は、永代供養墓の中でも費用は高めです。
支払いができるかどうかを確認してから、契約をしましょう。

関連記事はこちらです。

無縁仏が増えている理由とは?無縁仏にならないための対策はこの2つ

 

永代供養墓の種類5.樹木葬

遺骨を土壌に埋葬し、自然な形で供養をおこなう方法を『樹木葬』と呼びます。
樹木葬では墓石を使用せず、樹木や草花を墓標とします。

樹木葬は自然豊かな場所が選ばれる傾向があり、環境に優しいお墓だといえるでしょう。
自然の中で眠りたいと考える方に選ばれています。

ただ、自然が豊かな場所を選ぶと、供養に行くことがむずかしくなるおそれがあります。

樹木葬に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

樹木葬とは?埋葬方法や流れ・手順・費用、自然葬の種類も解説

永代供養墓の種類6.納骨堂

遺骨を安置する専用の施設が『納骨堂』です。
納骨堂では遺骨を地中に埋葬せず、特別なスペースを設けて安置する特徴があります。

納骨堂は、遺骨を埋葬するスペースが狭くても利用できます。
そのため、墓地に必要なスペースの節約につながるでしょう。
また、納骨堂の種類は多いので、希望している供養方法が見つかりやすいです。

しかし、納骨堂では年間管理費がかかります。
ランニングコストがかかる点を、念頭に置いておきましょう。

納骨堂に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

納骨堂とは?納骨堂の種類と気になる費用を解説します

永代供養と納骨堂の違いは?それぞれどんな人におすすめなのかを解説

永代供養墓のメリット5選

永代供養墓のメリットには、下記の5つがあります。

・永続的な供養が受けられる
・一括支払いが可能
・家族の負担を減らせる
・生前申込ができる
・条件に合ったお墓が見つけやすい

それぞれのメリットの内容について、順番に見ていきましょう。

永代供養墓のメリット1.永続的な供養が受けられる

永代供養墓を利用すれば、霊園やお寺の管理者が永続的な供養をおこなってくれます。
残された家族や親族は、お墓の供養に関する心配事を減らせるでしょう。

永代供養墓のメリット2.一括支払いが可能

永代供養墓の費用は一括払いが可能です。
納骨堂や永代供養付きの一般墓では、年間管理費がかかるケースがありますが、こちらも一括払いが利用できます。

ただし、すべての霊園や寺院墓地で一括払いができるとは限りません。
支払方法を事前に確認しておくとよいでしょう。

関連記事はこちらです。

永代供養の費用は誰が払う?費用分担をする際の注意点や内訳を解説

永代供養墓のメリット3.家族の負担を減らせる

お墓の管理は、残された家族の負担となるケースが考えられます。
たとえば高齢化によってお墓に行けなくなった場合、雑草が伸び切ってしまうでしょう。
周囲に迷惑をかけてしまうかもしれません。

繰り返しとなりますが、永代供養墓ではお墓の管理をお任せできます。
残された家族の負担軽減が期待できます。

永代供養墓のメリット4.生前申込ができる

生前のうちに、お墓について決めておく方は多くありません。
そのため、のちのちお墓選びに困ってしまうことが考えられます。

永代供養墓では生前申込が可能です。
生前申込をしておけば、ご自身の希望に沿ったお墓が選べます。

永代供養墓のメリット5.条件に合ったお墓が見つけやすい

永代供養墓には、樹木葬や納骨堂などがあります。
たとえば納骨堂にはロッカー式や位牌式などがあり、種類が豊富です。

選択する永代供養墓によりますが、条件に合ったお墓が見つけやすい点が魅力的です。

永代供養墓の注意点5選

永代供養墓には、下記の5つの注意点があります。

・一括支払いの金銭的な負担が大きい
・地域が制約される
・永遠に供養されるわけではない
・管理者が変わる可能性がある
・遺骨の合祀に注意

メリットだけではなく、注意点の内容についても確認しておきましょう。

永代供養墓の注意点1.一括支払いの金銭的な負担が大きい

永代供養墓の支払いは一括払いが一般的です。
一括払いをすれば、残された家族に負担をかけないメリットがあります。

しかし、手元資金が少ない方にとっては、金銭的な負担が大きいです。
場合によっては、ほかの供養方法を選択する必要に迫られるかもしれません。

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永代供養墓の注意点2.地域が制約される

永代供養墓がない地域では利用できません。
利用したい地域で、永代供養墓があるかどうかを確認しておきましょう。

永代供養墓の注意点3.永遠に供養されるわけではない

永代供養墓で勘違いされやすいのは契約期間です。

『永代』は『永遠』と勘違いされやすいですが、異なる意味を持ちます。
永代とは永い年月を意味しており、永遠に供養されるわけではありません。

永代供養墓の契約期間を把握しておき、柔軟に対応できるようにしておきましょう。

永代供養墓の注意点4.管理者が変わる可能性がある

霊園や寺院墓地の管理者が変わると、遺骨の管理体制が変わる可能性があります。
供養の内容に変更がある場合、望んでいるサービスを受けられなくなるかもしれません。

永代供養墓の注意点5.遺骨の合祀に注意

永代供養墓では、契約期間が定められているケースが一般的です。
契約期間を過ぎてしまうと、合祀墓に遺骨をうつして供養します。

合祀墓にうつると、遺骨の取り出しはできなくなる点に注意が必要です。

なお、永代供養の期間は33回忌までとしている場合が多いです。

永代供養の期間については、こちらの記事で詳しく解説しています。

永代供養の期間はいつまで?適しているタイミングや安置期間後の対応について解説

永代供養墓をおすすめする人の特徴5選

永代供養墓をおすすめする人には、下記の特徴があります。

・家族や親族に金銭的な負担をかけたくない
・ご自身が元気なうちにお墓を決めたい
・契約期間を選択したい
・霊園や寺院墓地から離れた場所に住んでいる
・承継者がいない

順番に解説していきます。

永代供養墓をおすすめする人の特徴1.家族や親族に金銭的な負担をかけたくない

永代供養墓では一括支払いが一般的なので、将来必要とされる費用の支払いを済ませられます。
残された家族や親族は、金銭的な負担をかけずに供養ができます。

永代供養墓をおすすめする人の特徴2.ご自身が元気なうちにお墓を決めたい

永代供養墓は生前申込ができるため、希望した条件のお墓を選べます。
ご自身が元気なうちにお墓を決めたいと考えているのであれば、永代供養墓を選択肢に入れるとよいでしょう。

永代供養墓をおすすめする人の特徴3.契約期間を選択したい

永代供養墓によっては、契約期間の選択が可能です。
契約期間を柔軟に決めたい人に適しています。

永代供養墓をおすすめする人の特徴4.霊園や寺院墓地から離れた場所に住んでいる

自宅から永代供養墓の距離が遠いと、定期的に足を運ぶことはむずかしいでしょう。
永代供養墓を利用すれば、一度の契約で永続的な供養が受けられます。

永代供養墓をおすすめする人の特徴5.承継者がいない

何度も説明しているように、永代供養墓を管理するのは霊園や寺院墓地の管理者です。
承継者がいなくても利用できます。

まとめ

永代供養墓とは、墓地の管理者に遺骨の管理や供養を依頼するお墓のことです。
永代供養墓には樹木葬や納骨堂、合祀墓などの種類があります。

永代供養墓のメリットには永続的な供養が受けられる点や、一括支払いが可能な点などがあります。
一方で、一括支払いの金銭的な負担が大きい点や、地域が制約される点などが注意点です。

永代供養墓の種類や特徴を理解して、ご自身に合ったお墓を選んでみてはいかがでしょうか。

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