大切なものを手放すときにおこなうお焚き上げ。
実際にお焚き上げをおこなった経験のある方も多いでしょう。
では、なぜお焚き上げをするのでしょうか。
この記事では、お焚き上げの目的や意味、おこなうタイミングについて解説していきます。
目次
お焚き上げとは
『お焚き上げ』とは、故人の遺品や大切にしていたものなどを処分する際におこなう儀式のことです。
お焚き上げは、神社やお寺で供養をしたのちに焼却処分します。
お焚き上げをおこなうのは仏教と神道です。
ただし、お焚き上げに対しての解釈が異なります。
どちらも火を用いて供養・処分するといった考え方は同じです。
仏教では思い出の品を焚き上げて、故人に返還する儀式だと考えられています。
一方の神道では、火の神様の力を借りて天に還す儀式だと認識されています。
お焚き上げの目的や意味
お焚き上げには、下記の目的や意味があります。
・故人に大切なものを返す
・神仏の魂をお返しする
・感謝の気持ちを伝える
・良縁を増やす
・動物の供養につながる
それぞれの内容について、ひとつずつ解説していきます。
お焚き上げの目的や意味1.故人に大切なものを返す
お焚き上げをおこなう理由のひとつが遺品整理です。
お焚き上げをすることで、故人が大切にしていたものを返す意味があります。
納棺の際に故人が大切にしていたものを入れ忘れたときは、お焚き上げをするとよいでしょう。
お焚き上げの目的や意味2.神仏の魂をお返しする
お札やお守りなどには、神仏の魂が宿ると信じられています。
お札やお守りなどを処分する際にお焚き上げをして、神仏のもとに魂をお返しします。
上記の理由から、お札やお守りなどをご自身で焼却処分することは避けましょう。
お焚き上げの目的や意味3.感謝の気持ちを伝える
大切にしていたものには、思いや魂が宿ると考えられています。
感謝の気持ちを伝えるためにお焚き上げをします。
人形や千羽鶴などがその一例です。
お焚き上げの目的や意味4.良縁を増やす
お焚き上げには悪縁を断ち切る効果があります。
悪い縁があるものをお焚き上げすれば、良い縁が増えると考えられます。
お焚き上げの目的や意味5.動物の供養につながる
動物の革や毛皮を愛用している方もいるでしょう。
動物の革や毛皮を使った品が不要となった際にお焚き上げをすることで、動物の供養となります。
お焚き上げをすべきもの
お焚き上げをすべきものはこちらです。
・仏壇や仏具
・人形やぬいぐるみ
・お守り
・だるま
・写真
お焚き上げをすべきもの1.仏壇や仏具
仏壇や仏具には仏様の魂が宿っています。
魂抜きと呼ばれる閉眼供養をおこなったのちに、お焚き上げをしましょう。
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お焚き上げをすべきもの2.人形やぬいぐるみ
大切にしてきた人形やぬいぐるみは、そのまま処分しにくいものです。
また、思いや魂が宿っていると考えられるので、お焚き上げがおすすめです。
お焚き上げをすべきもの3.お守り
お守りは購入後、1年間が有効期限だとされています。
購入してから1年が経過したお守りは、お焚き上げをして処分しましょう。
お焚き上げをすべきもの4.だるま
ご自身で商売をしている方は、縁起物としてだるまを購入することも多いでしょう。
役目を果たしただるまに感謝の気持ちを伝えて、お焚き上げをするとよいでしょう。
お焚き上げをすべきもの5.写真
近年ではデジタルカメラやスマートフォンなどで、簡単に写真が撮れるようになりました。
保存しているデータを消す分には問題ないのですが、現像した写真はなかなか処分できないものです。
もし処分に困っている写真があれば、お焚き上げをして供養をしてもらいましょう。
お焚き上げができないもの
お焚き上げは何でもできるわけではありません。
下記のものはお焚き上げができません。
事前に確認しておきましょう。
・電化製品
・ガラス
・ビニール
・プラスチック
・危険物
お焚き上げをおこなう2つのタイミング
お焚き上げをおこなうタイミングに決まりはありません。
ただ、お焚き上げは下記の2つのタイミングでおこなうケースが多いです。
・四十九日や一周忌など
・1月15日前後
お焚き上げをおこなうタイミング1.四十九日や一周忌など
遺品のお焚き上げをおこなうときは、四十九や一周忌などを節目とするケースがあります。
気持ちの整理がついたタイミングで、お焚き上げを依頼するとよいでしょう。
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49日までにしてはいけないこととは?四十九日までの流れや過ごし方も解説
お焚き上げをおこなうタイミング2.1月15日前後
1月15日は小正月(こしょうがつ)と呼ばれています。
小正月におこなわれる行事がどんど焼きです。
どんど焼きではお札やお守り、正月の縁起物などをお焚き上げします。
まとめ
お焚き上げとは、火を使って大切なものを手放す宗教行事です。
お焚き上げには故人に大切なものを返す、感謝の気持ちを伝えるなどの意味や目的があります。
お焚き上げをおこなうタイミングに決まりはありませんが、四十九日や一周忌、1月15日前後におこなうケースが多いです。
お焚き上げをおこなう意味や目的を把握して、大切なものを適切に手放すとよいでしょう。
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