お彼岸とは?3月春と9月秋のお彼岸の違いも解説

お彼岸という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、お彼岸とはどのような意味があるのかを知っている方はあまりいません。

この記事では、お彼岸の意味や3月春と9月秋のお彼岸の違いについて解説していきます。

目次

お彼岸とは

お彼岸という言葉はサンスクリット語の『paramita』(パーラミタ・波羅蜜多)が語源です。
パーラミタの漢訳は『到彼岸』(とうひがん)です。

仏教において、私たちが現在住んでいる現世を『此岸』(しがん)と呼びます。
一方で悟りの境地である涅槃(ねはん)やあの世を『彼岸』と呼びます。

つまり到彼岸とは『彼岸』に『到』着することから、煩悩から解き放たれた世界に至ることと解釈されているのです。

六波羅蜜とは

『六波羅蜜』(ろくはらみつ)とは現世で生存している間におこなう6つの修行のことです。
波羅蜜とはパーラミタと同じ意味で、彼岸に至ることを指します。
六波羅蜜をおこなうことで、彼岸に至るための修行をおこないます。

六波羅蜜の内容はこちらです。

1.布施(ふせ):見返りを求めない施しをすること
2.持戒(じかい):自らを戒め規律を守ること
3.忍辱(にんにく):いかなる困難が生じても耐え忍ぶこと
4.精進(しょうじん):日々の精進をおこたらないこと
5.禅定(ぜんじょう):常に平静を保ち、第三者目線で自らを俯瞰すること
6.智慧(ちえ):怒りや愚痴により自らの心が曇らないよう、真理を見抜くこと

上記の内容は普段の生活で意識し続けることはむずかしいです。
しかし、お彼岸は六波羅蜜を実践するのに最適な期間です。
自らを見つめなおし、六波羅蜜を実践してみてもよいのではないでしょうか。

お彼岸にすること

お彼岸にすることは下記の2つです。

・お墓参り
・仏壇を掃除してお供えをする

お彼岸にすることについて、ひとつずつ解説していきます。

お彼岸にすること1.お墓参り

お墓参りはお彼岸の期間中であればいつでも問題ありません。
お彼岸の期間中で、お墓参りをするのにもっとも望ましいのは春分の日と秋分の日です。
春分の日と秋分の日は現世である此岸と、あの世である彼岸の距離がもっとも近くなる日とされています。

ただ、お彼岸の時期は混雑することが予想されます。
時間に余裕を持って、できるだけ早い時間帯に行動するとよいでしょう。

お墓参りの手順

お墓参りの手順はこちらです。

1.お墓掃除をおこなう
2.お供えをする
3.合掌する
4.後片付けをする

お墓参りの持ち物

お墓参りの持ち物は下記の2種類に分かれます。

・お参りに必要なもの:線香、お供え物、半紙、お花など
・お墓掃除に必要なもの:ほうき、ちりとり、雑巾、ひしゃくなど

お墓掃除に必要なひしゃくや手おけなどは、霊園やお寺で借りられることがあります。
しかし、借りられないことも考えられるので、心配な方は持参しておくとよいでしょう。

お墓参りのマナーや持ち物については、こちらの記事を参考にしてください。
お墓参りの基本とは?期間や持ち物、マナーなどを解説【お墓掃除や服装】

お彼岸にすること2.仏壇を掃除してお供えをする

仏壇へのお供えも忘れずにおこないましょう。
普段よりも念入りに掃除をしてからお供えをします。
お彼岸のお供えとして定番のおはぎやぼたもち、花などがおすすめです。

お供え物に関してはこちらの記事を参考にしてください。

お供えにおすすめのお菓子は?饅頭、かご盛り、ゼリーなどもらって嬉しいお菓子を解説

お供え物は何がいい?お盆や一周忌、49日など最適なお供えものをご紹介

2023年のお彼岸の期間

2023年のお彼岸の期間を見ていきましょう。
春と秋に分けて紹介します。

2023年の春のお彼岸

2023年度の春のお彼岸は3月18日(土)~3月24日(金)の7日間です。
3月21日の春分の日を中日として、前後3日間含めた期間がお彼岸です。

・3月18日(土):彼岸入り(初日)
・3月21日(火・祝):中日(春分の日)
・3月24日(金):彼岸明け(最終日)

2023年の秋のお彼岸

2023年度の秋のお彼岸は9月20日(水)~9月26日(火)の7日間です。
こちらも9月23日の秋分の日を中日とした、前後3日間を含めた期間がお彼岸です。

・9月20日(水):彼岸入り(初日) 
・9月23日(土・祝):中日(秋分の日)
・9月26日(火):彼岸明け(最終日)

3月春と9月秋のお彼岸の違い

3月春と9月秋のお彼岸に大きな違いはありません。

ただ、一つの違いとしてあげられるのはお供えです。
春はぼたもち、秋はおはぎをお供えするのですが、違いについて知っている方は意外と少ないようです。

ぼたもちとおはぎの違いは時期と作り方です。

ぼたもちは牡丹の花が咲くころ、つまり春にお供えするのでぼたもち。
おはぎは萩の花が咲くころ、つまり秋にお供えするためおはぎと呼ばれます。

ぼたもちとおはぎの材料は小豆です。
ぼたもちはこしあん、おはぎはつぶあんが使われます。

ぼたもちはこしあんには大きな違いがないため、特に区別せずに販売しているお店は多いです。

お彼岸とお盆の違い

お彼岸とお盆の違いを表にまとめました。

お彼岸 お盆
意味や由来 サンスクリット語の『paramita』(パーラミタ・波羅蜜多)が語源 古来からある風習と、仏教における盂蘭盆会が合わさったもの
期間 ・春と秋の年2回
・春分の日と秋分の日を中日とし、前後の3日間を含めた合計7日間
・期間は毎年異なる
・日本全国の多く:8月13日~15日
・関東や東北、北陸の一部:7月13日~15日
・沖縄や奄美地方:8月中旬~9月初旬 (毎年変わる)
目的 ・故人やご先祖様を偲ぶ
・彼岸に到達するための修行をおこなう
あの世から帰ってくる故人やご先祖様をお迎えして供養する

まとめ

お彼岸とはサンスクリット語の『paramita』(パーラミタ・波羅蜜多)が語源で、故人やご先祖様を偲びます。
お彼岸にはお墓参りや仏壇を掃除してお供えをすることが一般的です。

3月春と9月秋のお彼岸に大きな違いはありません。
春はぼたもち、秋はおはぎをお供えする点が異なりますが、区別されていないケースも多いため、そこまで気にすることはないでしょう。

お彼岸に関するご不明点があれば福岡の油山平成御廟へ

福岡市内からのアクセスが便利な油山平成御廟では、専門知識の豊富なスタッフがさまざまなお困りごとに対応させていただきます。

お彼岸に関してのお悩みごとやご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらからどうぞ。