供養とは?目的や種類、おこなうタイミングについて分かりやすく解説

私たちが日常的に使っている『供養』という言葉の意味をご存じでしょうか。
供養の意味や目的について理解している方は少ないでしょう。

そこで、この記事では供養の目的や種類、おこなうタイミングについて分かりやすく解説していきます。

目次

供養とは

供養にはどのような意味や目的があるのでしょうか。
下記の内容について見ていきましょう。

・供養の語源と意味
・供養の目的

供養の語源と意味

供養はサンスクリット語で『プージャー』または『プージャナー』の意味を訳したものとされています。
『プージャー』『プージャナー』の意訳は『尊敬』です。

また、供養には下記の2つの意味があります。

・仏教供養:仏様や菩薩様などに対して尊敬の念を表わし、食べ物や飲み物などをお供えをする行為
・追善供養:故人やご先祖様に対して冥福を祈る行為

現代の供養は追善供養を指すケースが増えています。

供養の目的

供養の目的は下記の2つが考えられます。

・善行を積み重ねる
・故人と向き合う

善行を積み重ねれば供養となり、自分にも還ってくると考えられています。

また故人が亡くなった事実を受け止め、つながりを再認識すれば心の支えとなります。
仏壇に手を合わせたり、お墓参りをしたりすることで、故人と向き合えるのです。

供養の3つの種類

仏教における供養には下記の3つの種類があります。
この3つの供養はひとつでも欠けてしまうと徳を積めないとされています。

・利供養
・敬供養
・行供養

それぞれの供養の種類について解説していきます。

供養の種類1.利供養

利供養(りくよう)とは故人にお供えをすることです。
基本的なお供えは五供(ごく・ごくう)とされています。

五供の内容はこちらです。

五供の種類 お供え物の内容
線香
灯燭(とうしょく) ろうそく
浄水(じょうすい) 水やお茶
飲食(おんじき) 私たちが普段食べているもの※(お菓子やフルーツ、お酒など)
※仏壇に供える際は主食

また、故人が生前好んでいたものもお供えとなります。
故人を思い出すきっかけとなるものを選ぶとよいでしょう。

供養の種類2.敬供養

敬供養(きょうくよう)とは仏教を敬う供養のことです。
故人や仏様への感謝の気持ちを表すことが供養となります。

敬供養の一例はこちらです。

・仏壇に手を合わせる
・仏教や禅に関する書物を読む
・お墓参りに行く

供養の種類3.行供養

行供養(ぎょうくよう)とは、仏教の教えに基づいて修行に励む行為のことです。
修行と聞くとむずかしく捉えてしまいがちですが、世の中や人のために善行をすればよいとされています。

日常において善行を積み重ねることで、仏教の教えをより理解できるようになるでしょう。

永代供養とは

永代供養とは、霊園やお寺が遺骨の管理と供養をおこなう仕組みを指します。
遺骨の管理や供養などを次世代に負担させたくない方や、承継者がいない方などに選ばれています。

『永代』という名称ですが永久ではありません。
一定期間後にお墓から出され、ほかの方の遺骨とともに供養されるケースが一般的です。

永代供養についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

永代供養とは?わかりやすく解説します【メリット・デメリット・費用・種類など】

供養の対象

供養の対象となるのは下記の6つがあげられます。

・故人
・ご先祖様
・お墓
・仏壇
・遺品
・ペット

一つずつ解説していきます。

供養の対象1.故人

故人の魂が極楽浄土に行けるように供養をします。
四十九日後は一周忌や三回忌といった年忌法要をおこない、故人の冥福を祈ります。

供養の対象2.ご先祖様

お墓参りをした際、ご先祖様が眠るお墓に手を合わせます。
このお墓参りや手を合わせる行為が供養となります。

供養の対象3.お墓

新しくお墓を建てた際は『開眼供養』(かいがんくよう)をおこないます。
僧侶に読経してもらい、魂を宿します。

開眼供養は四十九日や一周忌におこなわれるケースが多いです。
お勤めいただいた僧侶にはお布施として1万円~5万円ほど包みます。
納骨式を同日にする際は、倍額の5万円~10万円を目安にしましょう。

こちらの記事も参考にしてください。

49日お布施とは?金額相場や入れ方、書き方、渡し方のマナーも解説

供養の対象4.仏壇

お墓と同じように、仏壇を購入した際も開眼供養が必要です。
お墓は墓石に対して開眼供養をおこなうのですが、仏壇ではご本尊や位牌が対象となります。

供養の対象5.遺品

長年愛用してきた物は、時間の経過とともに魂が宿ると考えられています。
そのまま処分してしまうことに気が引ける方は、お寺や神社のお焚き上げを利用するとよいでしょう。

ただしお焚き上げができない物もあるので、事前に確認しておくと確実です。

供養の対象6.ペット

ペットも大切な家族の一員です。
ペットを人間と同じように供養したいと考える方が増えてきました。

近年ではペットと一緒に入れるお墓が増えており、ペット供養が認知されるようになってきました。
ただし、ペット供養を受け付けていない霊園やお寺もある点に注意しましょう。

供養をおこなう3つのタイミング

供養を実際におこなうタイミングはいつがよいのでしょうか。
供養をおこなうのは下記の3つのタイミングが適しています。

・日々の供養
・法要
・お盆やお彼岸

供養をおこなうタイミング1.日々の供養

敬供養でも説明しましたが、供養は特別なことをする必要はありません。
毎日仏壇に手を合わせるだけでも供養となります。

故人や仏様に対する感謝の気持ちを忘れずに、心を込めて供養をするようにしましょう。

供養をおこなうタイミング2.法要

初七日や一周忌などの各種法要は供養をおこなうタイミングです。
僧侶にお勤めしていただき、読経や焼香をおこないます。

法要の種類とタイミングはこちらです。

法要の種類 タイミング
初七日 故人が亡くなってから7日目
四十九日 故人が亡くなってから49日目
一周忌 命日から1年後
三回忌 命日から2年後
七回忌 命日から6年後
十三回忌 命日から12年後
十七回忌 命日から16年後
二十三回忌 命日から22年後
二十七回忌 命日から26年後
三十三回忌 命日から32年後

希望条件に近い霊園やお寺に資料請求をします。
届いた資料をもとに家族や親族と話し合って、条件を絞っていきましょう。

供養をおこなうタイミング3.お盆やお彼岸

墓石を使うお墓を選んだ場合は、墓石の選定に入ります。
墓石を選ぶ手順はこちらです。

1.希望に近い墓石を探す
2.墓石の相見積りを取る
3.契約・注文をする
4.代金を支払う

まとめ

供養は故人や仏様にお供えをして感謝や尊敬の念を表す目的があります。
供養には利供養と敬供養、行供養の3種類があり、欠けてしまわないように意識をしましょう。

供養をおこなうタイミングはお盆やお彼岸、日々の供養、法要があげられます。

供養の意味や目的をむずかしく捉える必要はありません。
故人やご先祖様を思い、お墓や仏壇に向かって手を合わせてみてはいかがでしょうか

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