仏壇はいらない?置かない場合の注意点や仏壇以外の供養方法について解説

近年ではライフスタイルの変化によって、仏壇をいらないと考える方が増えています。
果たして仏壇はいらないのでしょうか?

この記事では仏壇をいらないと考える理由や、置かない場合の注意点について解説していきます。
また仏壇以外の供養方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

仏壇はいらないのか

結論からお伝えすると、家に仏壇を置かなくても供養はできます。
また、仏壇を置かなければならないという決まりもありません。

仏壇を置くかどうかは個人の判断にゆだねられます。
では、仏壇はいらないものなのでしょうか。

仏壇を置く意味

本来の仏壇は信仰する宗派のご本尊を祀り、礼拝供養するものでした。
家の中にある小さなお寺といったイメージです。

しかし、近年の仏壇は故人やご先祖様を供養するものと認識されています。
毎日、仏壇に手を合わせて故人やご先祖様と対話する方も多いでしょう。

仏壇を置く意味に変化が見られるものの、私たちの生活に今も深く根付いているのです。

仏壇のお参りの作法はこちらの記事を参考にしてください。

仏壇のお参りの作法とは?友人や知人宅でのマナーや基本的な流れを解説

仏壇をいらないと考える4つの理由

仏壇をいらないと考えるのには、下記の4つの理由があげられます。

・家の中に仏壇を置くスペースがない
・家のデザインに合わない
・仏壇の手入れが大変
・宗教に対する価値観の変化

それぞれの理由について見ていきましょう。

仏壇をいらないと考える理由1.家の中に仏壇を置くスペースがない

従来の家は広く、仏壇を置くスペースがありました。
また家に仏間があり、仏壇を置くスペースが設けられていました。

しかし、近年ではコンパクトな家が増えており、仏壇を置くスペースがないケースは珍しくありません。
結果的に、仏壇を置けないからいらないと考えるのです。

仏壇をいらないと考える理由2.家のデザインに合わない

現代では洋風のデザインの家が増えています。
そのため、仏壇が家のデザインに合わずに違和感を覚えることがあります。

「家のデザインに合わないなら、仏壇はいらない」と考え、置かなくなるようです。

仏壇をいらないと考える理由3.仏壇の手入れが大変

仏壇はご本尊や位牌を祀る重要な役割を果たしています。
大切な仏壇だからこそ、常にきれいにしていたいものです。

仏壇の手入れは、ほこりを払ったりお供えを交換したりしなければなりません。
定期的に仏壇の手入れをおこなう必要があるため、負担に感じる家も多いです。

「仏壇の手入れが大変だからいらない」と考える理由の一つとなります。

関連記事はこちらです。

仏壇のお供えは何がよい?おすすめのお菓子やマナーなどの基本知識を解説

仏壇をいらないと考える理由4.宗教に対する価値観の変化

現代の日本では、さまざまな価値観で物事を考える方が増えています。
宗教に対しても特定の宗教を信仰しない方は珍しくありません。

宗教に対する価値観の変化により、仏壇をいらないと判断する理由となります。

仏壇を置かない場合の2つの注意点

仏壇は必ずしも置く必要はありません。
各家庭の状況に応じて、仏壇を置くかどうかの判断をすればよいでしょう。

しかし、仏壇を置かない場合は下記の2つの点に注意が必要です。

・故人やご先祖様と向き合う場所がなくなる
・独断で決めない

仏壇を置かない場合の注意点1.故人やご先祖様と向き合う場所がなくなる

仏壇に手を合わせることで、故人やご先祖様と向き合えると感じる方は多いです。
そのため仏壇を置かなければ、故人やご先祖様と向き合う場所が一つなくなってしまいます。

「仏壇を置く代わりにお墓参りをすれば問題はない」と考える方がいるかもしれません。
しかし、お墓が家から離れている場所にある場合は、なかなかお墓参りに行けないでしょう。

故人やご先祖様とどう向き合っていくのかを考えたうえで、仏壇が必要かどうかの判断をすることをおすすめします。

お墓参りについてはこちらの記事も参考にしてください。
お墓参りの基本とは?期間や持ち物、マナーなどを解説【お墓掃除や服装】

仏壇を置かない場合の注意点2.独断で決めない

「仏壇はいらないものだ」と一人で判断することは避けましょう。

先述したように、仏壇に手を合わせて故人やご先祖様と向き合う方は少なくありません。
独断で仏壇を置かないと判断してしまうと、のちのちトラブルに発展する可能性があります。

家族と話し合い、全員が納得してから仏壇を置かない決断をしましょう。

仏壇以外の供養方法3選

仏壇をいらないと考える理由はさまざまです。
もし仏壇を置かない判断をした場合、どのように故人やご先祖様を供養すればよいのでしょうか。

仏壇以外の供養方法は下記の3つが考えられます。

・手元供養
・永代供養
・散骨

供養方法の内容について、一つずつ解説していきます。

仏壇以外の供養方法1.手元供養

『手元供養』とは、故人の遺骨を手の届く範囲で供養する方法です。
遺骨をアクセサリーに加工したり、ミニ骨壺におさめたりして供養します。

手元供養なら「仏壇を置きたいけど、置くスペースがない」と諦めてしまう方も利用しやすいでしょう。

手元供養についてはこちらの記事も参考にしてください。

分骨とは?分骨する理由や方法、注意点を解説します【手元供養・散骨】

骨壺のサイズは西日本と東日本で違う?選び方や種類なども解説します

仏壇以外の供養方法2.永代供養

『永代供養』とは、霊園や寺院が遺族のかわりに遺骨の管理や供養をしてくれる方法です。

お墓を購入するとなると高額な費用が発生します。
また、お墓の承継者が見つからずに悩む家もあります。

永代供養はお墓を購入するよりも費用をおさえられる点がメリットです。
さらに、遺骨の管理や供養をお任せできるため、承継者を選任する必要もありあません。

関連記事はこちらです。

永代供養とは?わかりやすく解説します【メリット・デメリット・費用・種類など】

お墓の継承問題とは?継承者の決め方や継ぐ人がいないときの対処法を解説

【お墓の基礎知識まとめ】お墓の購入から管理までの流れを解説

仏壇以外の供養方法3.散骨

『散骨』とは故人の遺骨を粉砕したのち、山や海などにまいて供養する方法です。

散骨で一般的に知られているのが海洋散骨です。
船をチャーターして海に遺骨をまきます。

ただし、散骨をすると遺骨は残りません。

関連記事はこちらです。

お墓はいらないと考える方におすすめの供養方法を紹介!【樹木葬や散骨など】

ミニ仏壇という選択肢もある

仏壇は大きいものばかりではありません。
一般的な仏壇よりもコンパクトなミニ仏壇が販売されています。

ミニ仏壇は従来の仏壇よりも安く、洋風の家のデザインにマッチしているものがあります。
さらに移動が簡単なので、引越しや移動の際も楽におこなえる点がメリットです。

仏壇を置かないと判断する前に、ご自宅にマッチしたミニ仏壇を探してみてはいかがでしょうか。

関連記事はこちらです。

仏壇の引越しで魂抜きをしなかったらどうなる?費用や移動の流れ、注意点を解説

仏壇の置き場所はどこがよい?宗派ごとの方角と向きについて解説

まとめ

仏壇は必ずしも置く必要はありません。
近年では仏壇を置かない選択をする方も増えてきました。

ここで重要なのは仏壇を置くかどうかではなく、故人やご先祖様を偲ぶ気持ちです。
故人やご先祖様を供養するにはどうすればよいのかを、家族で考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を監修した人

株式会社江戸や 福岡支社 営業部部長
大塚勝俊

2003年に株式会社江戸やに入社。以来、20年以上にわたり、霊園管理やご供養に関する深い知識と経験を積み重ね、多くの顧客から高い信頼を得ています。

伝統と格式を重んじながらも、供養する人もされる人も安心できる多様なサービスを提供し、現代のニーズに対応した新しい供養の形を追求しています。